福岡県西方沖地震被害状況点検
玄海100km葉桜ラン
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■ H17年4月17日 福岡県西方沖地震と玄海100km練習会
INDEX
雲海(若宮町黒丸)
 H17年3月20に発生した福岡県西方沖地震、M7.0の大地震が福岡で起こるとは思っても見なかった。震度6弱だった玄界島や福岡市内などで大きな被害が出ていることは連日の報道で知っていたが、玄海100kmのコースがどのような状況になっているかはわからない。そこで点検ランをしませんかと玄海蒼穹(山下)さんの呼びかけに、北九州ウルトラRCから5人、駕与丁公園やランザローテ関係で3人が集まった。
 今回集まったメンバーのうち蒼穹さん以外は全員萩往還にエントリーしており、そのうち250kmが6人、140kmと70kmが各1人。この前日に糸島半島や日田マラニックなどの練習会で50-60km走った人もいるなど、強者揃いであった。練習会なので、AM4時半スタートで所要時間14-5時間前後を予定していたが、本番の玄海100kmUMは、AM3時のアーリースタートが認められるくらいのタフなコースで、かなり厳しいかなという気もしていた。また萩往還の2週間前でもあり、無理はせず、ショートカットや途中参加ありとした。しかし蓋を開けてみると、途中参加は1人だけで、残りのメンバーは全員100kmを走りきってしまった。
 この日は快晴となりかなり暑くなることが予想されたが、風は冷たくて気持ちよく、走りやすかった。また桜の開花が遅れたために、「葉桜ラン」になるところが、力丸ダム・成田山などでは桜が満開、花や新緑を楽しめたことも全員完走につながったのではないかと思う。
 地震の影響が大きかったのは、白石浜出口と最後の塩浜から津屋崎にかけてで、道路の亀裂などにより通行止めとなっていた。9月末まで工事予定とのことで、今年の大会は最後に迂回せざるを得ないだろう。

※4月20日にM5.8の余震が発生しており、コースの状況が変わっているかもしれません。7月頃、再度試走する予定です。

■ 宮地嶽神社〜見坂峠〜脇田温泉〜間夫峠:25.3km、3h48m INDEX
 AM2:50に出発、前村さん、大庭さんを拾って、津屋崎へと向かう。行広父さんとりょうじさんもほぼ同着。気温は6-8℃とかなり冷え込んでおり、ウィンドブレーカーを着て、宮地嶽神社まで軽く走った。しばらくして蒼穹さん、澤田さん、shinakoさんも合流、AM4時半にスタートした。
 本番同様、スタート時はまだ真っ暗だった。昨年西郷川沿いを直進してコースを間違えたので、先頭には立たず、抑えて走った。この付近、通行止めのところはなかったが、地震の影響か、土手の一部が工事中だった。見坂峠への上りにかかると、後続と距離が開き始め、行広さんからスピードを抑えるように言われた。峠の下ではいつものように放し飼いの犬に吠えられたが、その先は工事も済んで走りやすくなっていた。全員揃って1時間半で見坂峠に着いた。見坂峠からの下りで、少し足が重くなってきた。疲れがたまっている感じだが、それでもまた後続と離れるようになってきた。12km付近、林の中で物音がしたが、イノシシだろうか。黒丸付近では、この時期にしては珍しく見事な雲海を見ることができた。それだけ今朝は冷え込んだと言うことだろう。写真を撮っていたら、遅れていた澤田さんが到着、昨日走った疲れか、転倒して両手をケガしていた。かなり傷は深そうだが、こんな時に限って薬も何も持ってきていない。蒼穹さんが持っていたカット絆で取り敢えず応急処置をして脇田温泉口のコンビニへ急いだ。コンビニでサポートの初代飲兵衛氏と合流。包帯や消毒液、ガーゼなどを買って傷の処置をしたりパンを食べたりで休憩が約30分と少し長くなってしまった。脇田温泉を抜け間夫峠への林道入口へ。日が差して暑くなってきたので、ウィンドブレーカーを脱いだ。峠への上り、行広さんは例によってラン&ウォークだったが、こっちは歩かずに走り、3:48で間夫峠に着いた。休憩が響いて、本番より1時間くらい遅れていた
間夫峠

サポート初登場のハリスホーク“大和”君
と鷹匠・江口さん

間もなく間夫峠
りょうじさん、ゆきひろ父さん、shinakoさん
■ 間夫峠〜力丸ダム〜千石峡〜脇野橋:42.2km、6h12m INDEX
 峠で待っていた江口さんの横に、鷹がいた。ハリスホークの大和君、今日がサポート・デビューだった。まだ子供で600gくらいしかないが、目つきはするどい。写真を撮ったりしていたが、日陰で体が冷えてきたので、早めにスタートした。間夫峠からの下りは日も射して気持ちよかった。下りで行広さんが一気にスパートした。アッという間に姿が見えなくなったが、様々な花や新緑を眺めながらのんびり下った。下りきったところの三ヶ畑から力丸ダムまで長く平坦な道が続くちょっときつい区間だが、今日は桜が満開、なんかうきうきしてくる。江口さんと大和君は32km付近、十二支苑前にいた。前村さんが先に出発し、遅れてスタートした。千石峡では川を渡り、木陰を走った。42.2km脇野橋のコンビニには6:12で到着、だいぶ時間がかかっている
力丸ダムの桜
満開の桜の下を走る

shinakoさん、ゆきひろ父さん、りょうじさん

大庭さんと蒼穹さん
 ヤマト君
脇野橋・昼食休憩

ケガした手が腫れていてもビールは欠かせない
左から蒼穹さん、澤田さん、大庭さん
■ 脇野橋〜赤木峠〜田久桜公園:60km INDEX
 ビールとソバを買って少し早めの昼食。ここまで集団走を維持してきたが、先に出発したはずの前村さんがいない。道を間違えたらしく、15分くらい遅れて到着した。だいぶ差が開くようになってきたので、ここから自由走とした。日差しを遮る所がないトヨタ九州まで暑くなりそうだったので、アイスクリームを買って食べながら走った。先頭グループは行広さん、りょうじさん、shinakoさんと自分の4人。見えてから遠いトヨタ九州、いつもながらうんざりする。おそらくトヨタ九州前に江口さんが待機しているだろうと、倉久からの上りを必死に走ったが、車がなくてがっくり。ここまでで既に7時間半、ゴールは15時間を過ぎそうだ。気を取り直して赤木峠へ向かう。江口さんの車は峠に止まっていた。この頃からだんだん眠くなってきた。赤木峠からの下りでまたも行広さんが飛ばし始めた。さすがに付いていけない。しかしりょうじさんもshinakoさんも疲れを見せず軽快に走るので、焦りを感じてきた。赤間上町のコンビニで氷とアイスクリームを購入、氷はリザーバタンクに入れた。スタートして9時間、ようやく田久桜公園に到着、西田さんと合流した
宮田町
■ 田久桜公園〜地蔵峠〜高倉神社:69km INDEX
 田久桜公園ではあまりの眠たさにベンチで横になったが、行広さんに起こされ、渋々スタート。フラフラしながら何とかラン&ウォークで地蔵峠を上りきった。追いついた江口さんには峠から少し下ったところの駐車スペースにエイドを出してもらい、行広さんと缶ビールを分け合う。一気に眠くなって車にもたれかかって寝ようとしたが、またも行広さんに起こされた。峠を下り高倉神社に寄り道、お参りして顔を洗ったら少し目が覚めた
地蔵峠〜高倉神社
地蔵峠を越えて一杯
高倉神社にお参り
■ 高倉神社〜吉木〜新松原海岸〜成田山不動寺 INDEX
 70km吉木小学校横のエイド地点は10時間24分で通過、菜の花が満開で気持ちよかった。この先、汐入川横の道は県内一の悪路として有名だったが、砂利が入れられ非常に走りやすくなっていた。11時間で波津の海岸に出た。波が穏やかで、海の色がきれいだった。海岸沿いのサイクリングロードは一気に走り、そのまま成田山へ。さすがに疲れてラン&ウォークとなった。足を休めて満開の桜の写真を撮ったりしながら、何とか上りきった
吉木〜新松原海岸〜成田山

自転車道を走る西田さん

菜の花も満開
新松原海岸

海も穏やかだった
植村、りょうじさん、shinakoさん
成田山

桜が満開
■ 成田山〜鐘崎〜さつき松原
 成田山不動寺には江口さんが待機してい。大和君のフリーフライトを見せてもらった。この後売店で楽しみにしていたトコロテンとゆで卵を食べた。暑かったのでトコロテンが実に美味かったが、しかしあとでとんでもないことになろうとは思っても見なかった。最後の上りを快調に走り、下りで異変が起きた。行広さんは例によってすっ飛ばし、それをりょうじさんが追う。後にいたはずのshinakoさんが自分をすーっと抜いていった。追いつこうと思ったが、足に力が入らない。そのうち手にも力が入らなくなり、道路脇に座り込んだ。異常な空腹感、眠気。ハンガーノックのようだ。トコロテンしか食べなかったのが失敗だった。動けず、頭も働かず、ボーっと座っていた。江口さんを呼ぼうかと思ったが、幸いそこに大庭さんが下りて来たので、カロリーメイトを分けてもらった。何とかこれで動けるようになり、ぼちぼちと下る。海岸まで下りて、日当たりの良いところで一眠りした。鐘崎まで走り、コーラなどでカロリーを補給した。ようやくこれでまともに走れるようになった。
さつき松原 勝浦浜

17:50頃

18:45、日没に間に合った
■ さつき松原〜勝浦浜〜津屋崎
 さつき松原で江口さんに追いつかれた。松原を出たところで江口さんが待機してくれていたので、しばらく休んで十分にカロリーを補給した。残りあと12km、20時前には着けるだろう。18時、ゴールに向けて出発した。18:40、日没間際の勝浦浜に到着、暗くなってきた海岸を一人黙々と走った。海は所々赤潮で不気味な色に染まっていた。砂浜を走り終えた時、既に日は沈んでいた。塩浜側出口は地震の影響だろうか、工事で立入禁止になっており、鉄骨の上を歩いて道に出た。残り5km、いつもの退屈な道が始まった。暗くなったのでライトを点けた。1kmくらい走ったところから通行止めになっていたが、迂回する気力もなく、そのまま通行止め区間に入った。地震のため道路には至るところにひびが入っていた。工事は9月末までの予定となっており、今年の玄海100kmは迂回せざるを得ないだろう。19時半過ぎ、15時間11分で無事民宿よし田に到着、潮湯が20時までと言うので急いで夕陽館に向かった
■ 民宿よし田
 汗を流し、さっぱりしてよし田に戻ったところで大庭さんが戻ってきた。しばらくして蒼穹さんもゴール。澤田さん、前村さんはだいぶ遅れそうだったので、一足先に20時半から打ち上げ。二人が戻ってきたのは21時頃、21時半過ぎに改めて乾杯。暑かったのでビールが美味かったが、珍しく前村さんが胃をやられてダウンした
打ち上げ

大庭さんと西田さん
転倒して手をケガした澤田さん(↑)
胃をやられた前村さん(→)
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