台風の爪痕は・・・
第15回 旭グリーンアドベンチャーマラソン・鉄人コース37km
2004年11月7日
■ 萩往還+山登り二つの鉄人コース
 歴史の道「萩往還」を走る旭グリーンアドベンチャーマラソン(旭GAM)。最長の鉄人コース37kmは、萩往還に加え、男岳・東鳳翩山と二つの山越えがあり、高低差725m。制限時間は7時間30分、要項には「並の体力では走破できません」と書いてある。今回は15回目、萩往還マラニック(萩往還M)と同じ頃から始まったのだろう。平成の大合併で萩市との合併が決まり、旭村としての開催は今年が最後らしい。
 毎年この日は地元の鱒渕マラソンに出ていたが、周回コースに飽きていた。ボランティアに回ろうかと思っていた時にこの大会を教えてもらった。コースの一部は萩往還Mで走るところでもあるが、今年の萩往還Mでは三日目の眠くてきつい時に走ったので、明木から佐々並にかけてどんなところだったかを良く覚えていない。また今年はいくつも大型台風が上陸して、萩往還も倒木などでかなり荒れていという情報が掲示板に寄せられた。既に来年の萩往還マラニック250kmも申し込んだことだし、コースがどうなっているかも気になって、旭GAM参加を決めた。

 当日朝5時過ぎ、山崎さんからのTelで目が覚めた。寝坊した。慌てて飛び起き荷物をまとめたが、デジカメ・胃薬を忘れてしまった。家の前まで迎えに来てもらい、美東SAで朝食休憩、旭村・佐々並小学校には無事7:30に着いた。途中瑠璃光寺横から一の坂ダム横を通り、佐々並小学校からは無料送迎バスで明木小学校へ向かったが、車で通るとかなり厳しい坂道で、萩往還M終盤のきつかった記憶が蘇ってくる。
 明木小学校周辺は霧に包まれ、幻想的だった。やや冷え込んでいたが、霧が晴れたら暑くなりそうだ。体育館で着替えていたら、クニさんの掲示板で知り合った原田さんや長崎の阿部さんから声をかけられた。この辺も熊が出るのだろうか、熊除けの鈴を付けているランナーを見かけた。
旭村明木

着いた時は、濃い霧の中
スタート:明木小学校→一升谷→10km 1:10:34
 レースは9:30にスタートした。鉄人コース37kmにエントリーしているのは130人、スタート直後の渋滞は無縁である。そのためか、周囲のランナーはかなりのハイペースで走り、アッという間に後方に取り残されてしまった。まぁまだ足の回復も十分ではないし、慌てずゆっくり走ろう。
 明木小学校をスタートして、まずは萩往還・一升谷へと向かう。かなりきつい上り坂だ。萩往還Mでここを走ったという記憶があまりないのだが、足が痛くて途中の休憩所で休んだことは覚えていた。約30分で一升谷を上りきった。棚田の間を下ると釿切、萩往還Mではここから国道262号に上がったが、そのまま国道の下をくぐり、釿切川沿いを下っていく。前川さんと一緒に快調に飛ばし、エイドに到着、間もなく山崎さんと風間さんも到着した。ここから先、10kmまではまあまあのペースで走れ、10kmを1:10で通過した。
萩往還道:一升谷

木漏れ日の差す一升谷を上る

一升谷を下って釿切へ
エイド

明木饅頭や佐々並豆腐がたくさん用意されていた
男岳→20km 2:39:04(Lap 1:28:30)
 10kmを過ぎると途端に道が狭くなった。人一人通れるだけの幅しかない山の斜面に沿った悪路で、倒木もかなり目立った。崖崩れのあった場所には丸太を組んだ仮設の橋が架けられていた。凄まじい台風の爪痕だが、この大会のために整備してくれたであろう、大会関係者の尽力には頭が下がる。一旦一般道に出て男岳登山口へ。登山道にはいるとさすがに走り続けることはできなくなり、歩きが多くなった。倒木や小枝も散乱していた。山道でも相変わらずパワフルな前川さんに、必死に付いていき、スタートしてちょうど2時間で男岳山頂に到着した。こんな山の上にもエイドがあるのが有り難い。鎮痛剤をスプレーして、男岳をスタートする。男岳からは快適な下りが続き、前川さんと飛ばした。しかし20km手前から再び上りとなり、練習不足の足にはかなりきつかった。ちょうどタイミング良く20kmのエイドに到着した。今回各エイドには明木饅頭や佐々並豆腐がたくさん置いてあり、萩往還Mでは遠慮して1個しか食べなかった豆腐はお代わりし、饅頭はいくつもボトルポーチに入れて走った。
崖崩れ

丸太を組んだ仮設の橋
男岳山頂

標高789mの男岳山頂
前川、植村、風間
地蔵峠→東鳳翩山→30km 4:56:50(Lap 2:17:46)
 20kmからが今回一番しんどかった。一足先にスタートしたが、直ぐ前川さんに追いつかれた。きつい上りをこっちはラン&ウォーク、前川さんはしっかり走っているので抜かれるのは当たり前。一人になると気力が萎えてしまう。特に地蔵峠までの山道は大きな石の転がるでこぼこ道でしかも滑りやすく、殆ど歩き通した。前川さんにちょっと遅れて、3:33で24km・地蔵峠に着いた。
 さすがに膝や右足の痛みがだいぶ強くなってきた。胃の動きも悪くなった感じ。風間さんの到着を待たず、前川さんと一緒にスタートし、最後の難所、東鳳翩山へと向かった。直ぐ目の前に山頂が見えるが、なかなか辿り着かない。特に最後の上りがきつい。階段の段差が大きく、手も使って這い上がりたくなる。スタートして3:55、ようやくのことで山頂に着いた。遅れて山崎さんも到着した。山頂のエイドで酸素を吸ったりストレッチしたりしながらゆっくり休んだ。そろそろスタートしようかと言う時、風間さんの姿が見えた。風間さん到着を待って下山開始。もうあと一山越えるだけと聞いたはずだが、小さなピークをいくつも越える。30分ほどで板堂峠に着いた。萩往還Mでもこの板堂峠を越えれば後は下りだけだったが、旭GAMもここからは県道62号の快適な下りが続く。30km・21世紀の森に着いたのは、スタートして約5時間後だった。周囲に我々以外殆どランナーの姿を見かけなくなった。エイドにいた老人がお酒を注いでくれ、山崎さんと飲み干した。
東鳳翩山頂

山頂直下
四つん這いで上るランナーも見える

山頂から見下ろした写真
山崎さん

標高734mの東鳳翩山頂
山崎、前川、植村
 21世紀の森→萩往還→ゴール:佐々並小学校、37km 5:40:25(Lap 0:43:35)
 30kmのエイドをスタートしてしばらくは県道62号を下る。萩往還Mでは終盤の最もきつい長い上り坂だが、今日は下りなので楽である。しかし練習不足の足では山崎さん等のペースに付いていくのがやっとだった。県道から往還道・首切り地蔵へと左折。その先、国道262号へは上がらず、左の方の集落へ。最後のエイドで美味しい梅干しを食べた。この先がまたかなり荒れてぬかるんだ道だった。林の中の道を抜けると、佐々並小学校が見えてきた。山崎さんと一緒にゴール、タイムは5:40:25だった。
 着替えてから会場に用意されていた鮎雑炊・イノシシ鍋を食べた。お代わりもした。食べ終わってから原田さんと一緒に湯田温泉へ。かなり厳しいコースだったが、明木饅頭・佐々並豆腐・鮎雑炊・イノシシ鍋などを満喫した。体重は全然減っていなかった。
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