血糖値とインスリンの関係
“ 糖 の 流 れ ”
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健常人と2型糖尿病における“糖の流れ”の比較
正 常
追 加 分 泌
食事を摂って血糖が上昇してくると、膵臓のβ細胞から瞬時にインスリンが出てきます(追加分泌)。
インスリンの作用により、ブドウ糖は肝臓や末梢の筋・脂肪組織に取り込まれ、また肝臓からのブドウ糖の放出が抑制されて血糖値が下がります。
 
基 礎 分 泌
血糖値が下がるとインスリンの分泌も減ってきます。
しかし、完全に出なくなるわけではなく、少量分泌され肝臓での糖新生が過剰にならないように調節しています(基礎分泌)。
このようなインスリンの反応により、血糖値は極めて狭い範囲に精密にコントロールされています。

糖尿病 
食後高血糖
2型糖尿病の初期では、体内にブドウ糖が入ってきて血糖が上昇しても、インスリンがすぐには出てきません。
そのため糖の細胞、特に肝臓への取り込みが減少し、食後血糖が高くなります。
 
空腹時高血糖
さらにインスリンの基礎分泌が減ってくると、肝臓での糖新生が抑制できず空腹時の血糖も上昇してきます。

謝辞
上の図は、順天堂大学教授・河盛隆造先生の“糖の流れ(1999年版)”を元に作成しました。河盛先生には、快く掲載の許可をいただきましたことを感謝します。

糖 尿 病 の 進 行
1.遅延過剰反応
2型糖尿病の初期では、血糖の上昇にインスリンが追いつかず、血糖がかなり高くなってだらだら過剰に分泌されてきます。
この過剰なインスリンにより体重が増えやすくなり、このためさらにインスリンが効きにくい状態になります
 
2.基礎分泌低下
血糖値が高くなると、糖毒性によりインスリン分泌も低下してきます。 高血糖とインスリン分泌低下・インスリン抵抗性増強の悪循環に陥ります
糖毒性について
 
3.インスリン分泌枯渇
長期間かなりコントロールの悪い状態が続くと、β細胞が疲弊して、いよいよインスリンが出にくくなります。
なお完成された1型糖尿病ではインスリンは完全に枯渇しています


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