第2回 佐賀酒蔵巡りマラニック 2008
逆回りレポート
 米どころ佐賀は、夏暑く冬寒いという気象条件と肥前杜氏に支えられた有数の酒どころで、明治期には約700もの酒蔵があったという。そんな米どころ・酒どころ佐賀を知ってもらおうと、佐賀大学産学官連携推進機構の佐藤三郎先生により酒蔵を走って回るこの大会が企画された。
 今回は鹿島発酵まつりに合わせ、H20年3月8日・9日の二日間、佐賀県西部地域の酒蔵を回った。行程は初日がJR唐津駅から嬉野温泉までの約64km、二日目は嬉野温泉からJR鹿島駅までの約26km。この間、初日は5軒、二日目には6軒の酒蔵を回る。昨年同様、試飲も出来るし買ったお酒は旅館などに運んでもらえる。初日の懇親会では利き酒大会が行われるなど、盛りだくさんな内容である。

 このように楽しい大会は二日間、フルに参加して楽しむべきである。しかし土曜日は休めない。去年同様、有田から合流しても良かったが、距離的に物足りない。そこで今回は肥前浜から逆走、二日目は嬉野から伊万里まで走ることにした。これにより昨年より約20km、長く走れることになった。

かわいい杉玉(井手酒造にて)
平成20年 第2回・酒蔵巡りマラニック
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H20年3月8日 佐賀酒蔵巡り逆回りマラニック一日目  肥前浜〜鹿島〜嬉野:23.6km 二日目
肥前浜駅〜肥前浜宿酒蔵通り〜祐徳稲荷〜矢野酒造
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15:25 肥前浜駅前をスタート
 仕事を終えて特急に飛び乗り、博多・肥前鹿島で乗り換え、15:12、肥前浜着。サポート車に荷物を預け、次の待ち合わせ場所を決めて、15:25にスタート。この日、肥前浜から逆走したメンバーは3人いたが、それぞれスタート時間はばらばらで、嬉野までは単独走となった。駅前を左折して、まずは白壁土蔵の浜宿酒蔵通りへ。天気がいいので白壁がまばゆい。ただ人影が少ない。時間的にもあまり余裕がないので、駅前の富久千代酒造、酒蔵通りの峰松酒造場・光武酒造場には寄らず、写真だけ撮って通過。晴れて暑かったので、その先の幸姫酒造で地酒ソフトクリームを買う。もちろん試飲もした。10分ほど休んで祐徳稲荷へ。スタートして36分で到着、本殿まで上がったが、その上の奥の院はパスした。
 祐徳稲荷の次は普明寺に寄り道。境内には誰もおらず、ひっそりとしていた。そして1:11ほどで鹿島の矢野酒造に到着。明日の発酵まつりの準備で忙しそうだった。もちろん今日は何もない。利き酒用のお酒を買ってサポート車に預け、塩田に向けてスタート。
酒蔵巡り初日:肥前浜宿酒蔵通り〜祐徳稲荷

峰松酒造場

光武酒造場
白壁土蔵の肥前浜宿酒蔵通り
魚市場
継場

幸姫酒造

祐徳稲荷

普明寺(左も)
鹿島〜五町田酒造〜井手酒造〜嬉野温泉・松園
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 鹿島市から塩田経由、嬉野温泉まで残り15km。市内を抜け、塩田町の田園地帯を走る。1:45ほどで五町田酒造に着いたが、既にシャッターが降りていた。休まず走る。スタートして約3時間、嬉野温泉街に入る。井手酒造の前を通過、ゴールの松園まであとちょっとというところで誰かに呼び止められた。井手酒造の方が手招きしている。せっかくなので寄り道。中に入ると唐津からの正規組のランナー数人がいた。虎之児しぼりたて原酒や仕込み水、甘酒などをいただく。ゴール目前で30分も休んでしまい、松園ゴールは3:25くらいだった。
酒蔵巡り初日:鹿島〜嬉野

矢野酒造

矢野酒造のお雛様

塩田町、麦畑の向こうに五町田酒造

五町田酒造

井手酒造

井手酒造で試飲

オフィシャルコース:唐津〜伊万里〜有田〜嬉野
INDEX
 オフィシャルコース、初日はJR唐津駅から伊万里・有田を経由して嬉野温泉までの約65km。8時半にスタートして、鳴滝酒造、松浦一酒造などで試飲を楽しみながら、9-10時間で嬉野へ。掲載しているオフィシャルコースの写真は越田信さん撮影です。
酒蔵巡りオフィシャルコース初日:唐津〜嬉野

AM8時半、唐津駅前をスタート

鳴滝酒造

松浦一酒造の梅酒

二里のエイド
鹿島〜嬉野の主な酒蔵と代表銘柄
富久千代酒造 鹿島市浜町1244・1254-1 富久千代
峰松酒造場 鹿島市浜町乙2761‐2 王将
光武酒造場 鹿島市浜町乙2421 金波
幸姫酒造 鹿島市古枝甲599 幸姫
矢野酒造 鹿島市高津原3903番地1 竹の園
五町田酒造 嬉野市塩田町大字五町田甲 東一
井手酒造 嬉野市嬉野町大字下宿乙806-1 虎之児

懇親会:嬉野温泉・松園 INDEX
 旅館に着いて早速温泉と思ったが、利き酒大会の準備をしているうちに宴会が始まった。利き酒大会が始まったのは21時過ぎ、たいがい酔いが回り、しかも昨年の9種類から11種類に増えたことで難易度がアップ。今回のトップは11本中3本的中だった。散々飲んで、明日ちゃんと走れるのかという心配をよそに、二次会は遅くまで続いた。
酒蔵巡り初日懇親会

主催者・佐藤先生の乾杯で始まる

利き酒用に用意されたお酒の数々
真剣に(?)利き酒中

H20年3月9日 佐賀酒蔵巡り逆回りマラニック二日目  嬉野〜有田〜伊万里:40.5km 一日目
嬉野温泉〜有田〜古伊万里酒造
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 さすがに二日酔いできつかった。朝食は嬉野温泉名物の温泉湯豆腐などボリュームはたっぷり。支度を済ませ8時半、玄関前に集合し、集合写真を撮る。そして正規組は8:35にスタートしていった。逆回り組は10分ほど遅れてスタート。メンバーは昨日、唐津から正規ルートを走った西田さん・原田君、肥前浜からの山本くんと自分の4人だった。どんより曇り空で、気温はやや低め。何とか昼まで持って欲しいと願ったが、スタートして直ぐ雨が降り出した。武雄との境、嬉野トンネルまで上がり、ちょっと下って再び上り、県境の峠を越えると、波佐見の町中まで長い下りが続く。波佐見町のコンビニまでの10.6km、67分で走った。雨で体が冷えてきたので、ウィンドブレーカーの下にベストを着た。波佐見から岩峠を越える。ポーセリンパーク横の宗政酒造には寄らず、有田駅前へ。有田川沿いののんびりした道を走り、松尾酒造場に到着。ここまで21.3km、中間点をちょっと過ぎたくらいで所要時間は約3時間。松尾酒造場の中に入ったが、見学はお断り、試飲もできなかった。大木駅を過ぎてR202号線に出ると再び雨足が強くなってきた。24.6km、古伊万里酒造到着は約3時間半。店の中では丁寧に対応してくれた。いくつか試飲して、古伊万里四代目を購入。店の人が、伊万里で風呂に入るなら、ウェルサンピアより、伊万里温泉・白磁の湯の方がいいですよと教えてくれた。
酒蔵巡り二日目:嬉野〜有田〜古伊万里酒造
二日目、松園の朝食
嬉野名物、温泉湯豆腐付き

スタート前の集合写真
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8:35、鹿島行きの正規組がスタート

松尾酒造場

古伊万里酒造
伊万里〜松浦一酒造〜伊万里温泉・白磁の湯
INDEX
 古伊万里酒造から2kmほど走った二里大橋交差点で先行していた西田さんに追いついた。西田さんは真っ直ぐ白磁の湯に向かい、3人で松浦一酒造を目指した。12時を過ぎ、コンビニへ。寒かったけど250mlの缶ビールと肉まんを買う。その先、青幡神社でクスノキの大木を見学。樹齢750年とか850年とか。スタートしてちょうど5時間、31.9km・松浦一酒造に着いた。カッパのミイラの写真を撮ってから試飲。店の人に頼んで今まで買ってきたお酒も一緒に宅配便で送ることにした。ただし1本だけは今日の打ち上げように持ち帰り。30分ほど休憩。白磁の湯ゴールまであと9km、しかし土砂降りなって気が滅入ってきた。しかも股擦れも痛む。二人において行かれないよう必死に走って二里大橋へ。ここからウェルサンピアまでだらだらの上り坂。さらにその先、1.5kmくらい、結構きつい坂が続いた。40.5km・白磁の湯には6:33でゴールした。
酒蔵巡り二日目:伊万里〜松浦一酒造

青幡神社の大楠

松浦一酒造
酒造りの道具(松浦一酒造)
大事に祀られたカッパのミイラ(松浦一酒造)

オフィシャルコース:嬉野温泉・松園〜肥前鹿島
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 オフィシャルコース二日目は嬉野から鹿島までの26km。この日、鹿島市では発酵まつりが行われ、様々なイベントが企画されていたらしい。
酒蔵巡りオフィシャルコース二日目:嬉野〜鹿島

鹿島発酵まつり

五町田酒造にて

麹菌の付いた米(矢野酒造)

民謡:矢野酒造にて

鹿島酒造りの唄

祐徳稲荷・奥の院命婦社

自動圧縮機から酒粕を落とす(富久千代酒造?)
昭和の部屋(峰松酒造場)
嬉野〜伊万里・唐津の主な酒蔵と代表銘柄
松尾酒造場 西松浦郡有田町大木宿617 宮の松
古伊万里酒造 伊万里市二里町中里甲3288-1 古伊万里
松浦一酒造 伊万里市山代町楠久312
鳴滝酒造 唐津市神田長谷3272-1 太閤

佐賀酒蔵巡り、逆回りして INDEX

筑肥線の列車内で打ち上げ
 サポート車で帰る原田君と別れ、西田さん・山本君とタクシーでJR伊万里駅へ。駅前のコンビニで缶ビールなどを買い、17:29発の列車に乗った。約50分で唐津着、缶ビールを追加して地下鉄電車に乗換、飲んでいる内に寝てしまった。それでも真っ直ぐ帰らず、天神から高速バスに乗り、とり正で二次会となった。

 昨年の第1回大会では、途中、有田駅で合流した。初日は18kmとなったが、峠越えもあってそれなりに走りごたえはあった。しかし二日目は最初の酒蔵までが11km、その後はちょっと走っては直ぐ酒蔵、確かに物足りなく感じた。
 そこで逆回りマラニックを思いついた。幸い一緒に走ろうというメンバーもサポート車も見つかった。伊万里に入浴施設があることもわかり、ゴールを伊万里に決めた。
 二日間合わせて64kmは走りごたえがあった。もちろん正規組の方が、各酒蔵で手厚いもてなしを受けたようだし、鹿島発酵まつりなどのイベントも楽しめただろう。初日、途中参加となる場合、酒蔵巡りを楽しむか走るのを優先するかで、どこをどう回るか悩むことになるだろう。サポートさえ見つかれば、逆回りも悪くはないと思う。

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