第16回 北緯40°秋田内陸リゾートカップ100kmチャレンジマラソン
2004年9月26日---二週連続100km、その2
スタート前の記念撮影
UMML旗を持つのがマユサさん
■ 北緯40°秋田内陸リゾートカップ100kmチャレンジマラソン
 ウルトラ2年目、秋のシーズンは二週連続100kmで始まった。
秋田はもちろん初めて。北九州からかなり遠いが、バースデー割引が使える。往きは羽田乗り継ぎとなったが、帰りは青森からの直行便を使い、往復で36,900円。これがなければ、行くことはなかっただろう。
 秋田は100kmに約1,500人が参加するという人気の大会。萩往還やにちなんおろちなどで知り合ったUMMLerも多く参加するので、それが楽しみでもあった。
 コースは40km過ぎの大覚野峠まで上り、その後は下って、最後にやや長めの上りと下りがある。玄海よりは楽なコースと思ったが、その玄海で無理しすぎて左足を痛め、治りきらないままの参戦で辛いレースとなってしまった
■ 平成16年9月25日 角館
 仕事の前に採血、筋肉のダメージが回復したかどうか結果がわかるのは秋田の後になる。仕事を早めに終え、11:06の特急で博多に向かう。福岡空港で佐藤賢一さんと合流した。チェックイン後、ビールと昼食。13:10発の便に搭乗、羽田乗り継ぎで予定どおり16:20秋田空港に着いた。九州に比べ断然涼しく、明日は気持ちよく走れそうだ。空港の臨時駐車場で熊の目撃情報があったという張り紙を見つけた。台風のせいか、今年は熊による被害が多い。空港から角館まではジャンボタクシーを予約していたが、客が我々二人だけだったため、普通のタクシーで角館へ向かった。一人1,800円、17時過ぎに角館に着いた。ホテルの売店でお土産を買う。遠征では旅費だけでなく、お土産代もバカにならない。
 18時過ぎ、マユサさんと再会。今回ホテルの手配、前日受付など、大変お世話になりました。一緒にいたUMMLerの小谷野さんや金子さん、佐藤寛康さん等もにも挨拶。さすがにUMMLerが多そうだ。マユサさんと奥様と一緒に近くで夕食。ビールを飲みながら稲庭うどん、カスベの煮付けなどを食べた。マユサさんがスタートの交流館を案内してくれ、その後コンビニで朝食を買ってホテルに戻った。ウェアなどを準備してから、再び佐藤賢一さんとビールを飲み、ようやく眠くなって22時過ぎに寝た。

左から佐藤賢一さん、マユサさん、植村
■ 平成16年9月26日 第16回秋田内陸リゾートカップ100kmチャレンジマラソン
スタート前
 AM2:45起床。体調はまずまずという感じがする。買ってきた巻きずしなどを食べ、4時前にチェックアウト。UMMLerの金子さん等と会場へ向かう。さすがに100kmだけで1,500人は出ようかという大会である、受付場所等はごった返していた。スタートゲート前に集まり、記念撮影。マユサさんの他、大友さん、ふじもっちゃん、土屋さんやクニさん等懐かしい面々が揃った。記念撮影も忙しい。アッという間にスタート時間を迎えた。
スタート前の記念撮影

会場に到着、スタートゲートをバックに
金子さん(左)と佐藤さん(右)
萩往還同窓会か?
左はクニさんたち、右は大友さん、ふじもっちゃんと
■ スタート〜大覚野峠:快調にスタートしたが、20kmで足が痛み出す
 AM5時、スタートした。久しぶりに大きな大会で、周囲のランナーにつられてスピードアップした。足の調子もよく、最初の10kmはほぼ1時間で通過した。トイレですっきりして、さらにスピードアップ、1km6分を切るペースで走った。西木村で夜が明けた。天気が良く、気温も上がりそうだが、先週の蒸し暑かった玄海に比べたら数段走りやすい。
 しかし快調に走っていた18km付近で、左足に違和感を感じた。玄海でも左足に痛みを感じていたが、成田山の下りなどで無理して足が腫れたのだった。まだ峠の上りにかかる前から痛むなんてまずいなぁと思いつつ、だましだまし走っていた。左足をかばおうとしたら右足まで痛くなる。困ったものだ。
20kmを過ぎると上りが増えてきた。下りよりも上りの方が痛みは軽くなる。エイドで消炎剤のスプレーを借り、足首を中心にスプレーをかけて走ったが、各エイドには大量に消炎剤のスプレーがおいてあり随分助けられた。
 30kmを過ぎて少し上りがきつくなった。それでも下りよりはまし。35km、エイドでなめこ汁をいただく。美味かったのでお代わりした。相変わらず足が痛む。スプレーをかけ、軽くストレッチして峠に向かう。きつい上りはラン&ウォークのコンビネーションで乗り切り、4:15で40kmを通過。まあまあのタイムだった。そして間もなく大覚野峠を越えた。
  距離     タイム     SPLIT   ※休憩時間込
10km 1:01:21 1:01:21
20km 2:02:46 1:01:25
30km 3:01:30 0:58:44
40km 4:15:07 1:13:37
レース中のスナップ−1

35km過ぎのなめこ汁のエイド
他にもいろいろな食べ物が用意されていた

40km過ぎ、大覚野峠からの長い下り
痛む足には辛かった
■ 大覚野峠〜90km:痛む足には辛い下り坂
 大覚野峠下のエイドを出発、UMMLerのTOMY@弘前さんから、「ここから長い下りですよ」と声をかけられた。痛む足には辛い下りである。痛くてガクッと力が抜けたようになる。下りで少しかせげるかと思ったが、全く逆、1km7-8分とどんどんペースが落ちていった。大変なことになったと思った。玄海のダメージは予想以上だった。エイド毎にスプレーをかけたり、手持ちの消炎剤を塗り込んだり、水をかけたりしたが、全く効果はない。スプレーの使いすぎで、皮膚がピリピリしてきた。60kmすぎで、ボルタレン錠を飲んだがもちろん効かない。
 幸い食欲だけはあった。65kmではシソジュースをお代わりし、68kmではスイカにたっぷり塩を付けて、水分・塩分・糖分を一気に補給。75km付近では道路脇にアイスクリーム売りを見つけて、立島さんと買って食べた。もちろんこの間ペースはどんどん落ち、佐藤賢一さん、土屋さん、金子さん等に抜かれた。
 下りも終わった80kmから90kmまでが今回のレースで一番辛かった。痛みで歩くのもやっと、1km9分後半にまで落ち込んだ。幸い先週、玄海を走ったので暑さはさほど気にならなかったが、給水ポイントでは気分転換に何度も頭から水をかぶり、足に水をかけた。
 85km過ぎ、小さな女の子が叩く太鼓に迎えられエイドに到着。スイカに塩を付けて食べようとしたら、「そのままの方が美味いよ」と言われてしまった。塩分を補給したかったのである、ごめんなさい。
 16時頃、ようやくのことで89kmエイドに辿り着いた。何とか関門にも引っかからず、時間内に完走できそうだ。
レース中のスナップ−2

12:30に北緯40°のゲートを通過

阿仁川(65km過ぎ)

シソジュースのエイド

スイカを食べる佐藤さん(68kmエイド)

アイスクリームが美味しかった(75km付近)

軽トラックの荷台で太鼓を叩いて応援
■ 90km〜ゴール:上り坂で一気にスパート
 大覚野峠を越え、90kmまでは実に辛いレースだった。89kmのエイドをスタートした直後だろうか、マユサさんの奥さんが撮ってくれた写真を見ると、苦痛に顔がゆがんでいる。
 90km通過は11:12、残り時間はたっぷりある。ゆっくり歩こうかと思ったが、90km過ぎからから大館能代空港までの長い上りが続く。終盤、きついところかもしれないが、足を痛めた自分には幸いだった。上りの方がはるかに痛みが軽い。一気にロングスパート。1km6分ペースで一気に上り、その勢いで下りも一気に走った。
残り後4km、目の前に夕暮れの鷹巣盆地が広がった。最後のエイドでナシなどを食べ、夕陽の写真を撮り、ゴールへと向かう。商店街も一気に走り抜け、世界一の大太鼓に迎えられ、12:24でゴールした。
  距離     タイム     SPLIT   ※休憩時間込
50km 5:37:49 1:22:42
60km 6:47:09 1:09:21
70km 8:08:57 1:21:47
80km 9:33:02 1:24:05
90km 11:12:44 1:39:42
100km 12:24:08 1:11:24
レース中のスナップ−3

90km付近、足が痛い!(マユサさんの奥様撮影)

夕暮れの鷹巣盆地、残り後4km

ランナーを迎える、世界一の大太鼓
秋田内陸リゾートカップ完走認定証と冨樫茂さんの色紙
■ 平成16年9月26日 ゴール後のUMMLer懇親会
 ゴール後ビニールプールの水に足を漬けアイシング。左足の炎症もかなりひどいようで、冷たい水が痛かった。荷物を受け取り佐藤賢一さんと合流。着替えて完走証を受け取り、マユサさん等の待つ体育館へと向かった。打ち上げ会場にはマユサさん、大友さんの他、工藤さん、長浦さん、立島さん、かじびさん、ベスパさんらの東北組の他、土屋さん、小谷野さん、クニさん、宮城先生らが集まっていた。人数が多くてカメラも多く、集合写真を撮るのも大変だった。いつものことで、名前も覚えきれない。
 この日アテネパラリンピック・男子マラソンで、地元横手のブラインドランナー高橋勇市さんが金メダルを取ったとクニさんから報告があった。

UMMLer大集合
■ 平成16年9月27日 鷹ノ巣→弘前→青森
 6時過ぎに目が覚めた。デジカメを持って外に出た。軽く走ってみたが、痛みがかなり強い。鷹ノ巣駅で新聞を買い、ホテルに戻る。8時に朝食、部屋に戻って荷物をまとめ、9:50に下に降りると、ホテルの喫茶店に佐藤寛康さんらがいた。せっかくなので記念撮影をしてから鷹ノ巣駅へ向かった。佐藤さんらは秋田へ向かい、新幹線で戻るとのこと。こっちは予定より1本早い日本海3号に乗って弘前へ向かった。1時間の寝台車だが、横になれるのは楽、30分ほど寝た。
 弘前駅からタクシーで弘前城へ。小さな天守閣に登って、岩木山の写真を撮る。タクシーで弘前駅へ戻り、ラーメンを食べ、お土産に「気になるりんご」を買った。
 12:56のバスで青森空港へ、チェックインしてからビールを飲んだ。天気がよく、遠くに八甲田山も見えた。予定より5分くらい早く離陸、帰りは直行便なのでゆっくり寝られる。福岡に着き、博多駅地下の居酒屋で打ち上げ。
9/27 鷹巣〜弘前

偶然佐藤寛康さん、横田さんらのグループと会った

鷹ノ巣から弘前まで1時間の寝台車の旅

弘前城天守閣

天守閣から岩木山を望む
■ 平成16年9月28日 足のダメージ
 二週連続100kmのレースに参加して、それぞれ前後で血液検査をしてみた。筋肉のダメージを示すCPKは、秋田の前、完全に正常化しておらず、走った後は玄海後の3倍以上に跳ね上がった。貧血なども含め、ダメージはより大きかったようだ。
 また痛めた左足の伸筋支帯は、なかなか痛みと腫れが引かず、この後2週間以上も休むことになった。当然のことながら、3週間後の四万十川UMでも大失速の原因となるのであった。
 今回の秋田100kmは、スタート時14.7℃、日中24℃前後まで気温が上がった。水が足りなくなり、完走率も昨年の61%から56%に落ちたそうだが、玄海など暑いレースを経験していたので気にはならなかった。次に参加する時は余裕を持ったスケジュールを組み、ベストタイムを狙いたいと思った
玄海100km(9/19) 秋田100km(9/26)
検査項目 レース前日 レース翌々日 レース前日 レース翌々日 正常値
AST 34 82 28 251 10-40U/L
ALT 33 44 34 105 5-45U/L
LDH 221 350 271 573 120-245U/L
CPK 179 1935 258 6310 50-230U/L
CRP 1.13 0.76 0-0.45mg/dl
TP 6.4 6.3 6.8 5.7 6.5-8.2g/dl
RBC 446 412 452 3900 438-577×104
Hb 13.9 12.4 13.7 11.8 13.6-18.3g/dl
Fe 210 32 63 37 60-210μg/dl
Running & Photo Report by U-san Running & Photo Report by U-san
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