第4回 玄海100kmウルトラマラソン完走記
2004年9月19日---二週連続100km、その1

夕焼け(津屋崎にて、H16.9/18)

玄界灘(成田山から、H16.9/19)
玄海100kmUMの案内や写真・記録集はみのむしの東西南北駆けある記
玄海100kmUMコース高低図は2003年玄海100kmUM
二週連続100km・・・その2北緯40°秋田内陸リゾートカップ100kmチャレンジマラソン
■ 平成16年9月18日 雨のち、、、
 昨年の玄海100kmUMは台風が接近し、前日はずぶ濡れになって津屋崎入りした。
 今年は台風の当たり年で、勝浦浜の砂浜清掃後にも台風18号の直撃を受けていた。幸い天気図上に台風はなかったが、ここ数日不安定な天気が続き、前日も一時激しい雨が降った。少々の雨なら歓迎だが、携帯が壊れた日のような激しい雷雨だけはごめんだ。
 北九州ウルトラRCメンバーの送迎があり、今回は当日会場入りする。そのため、前日受付だけ済ませておこうと、夕方津屋崎に向かった。津屋崎に着いたのは午後6時前。雨も上がり、外には美しい夕焼け空が広がった。海岸に出て写真を撮る。ふと振り返ると、民宿の上に大きな虹が架かっていた。明日はいい天気になりそうだ。
大会前日

玄海100kmスタッフの方々

雨が上がり、大きな虹が架かった
■ 平成16年9月19日 玄海100kmウルトラマラソン
3時スタート組
 30分ほどしか眠れず、0時過ぎに起き上がり、AM1時に家を出た。北九州ウルトラRCの前村さん・西田さん・大庭さんを迎えに行き、津屋崎へと向かう。2時に民宿よし田着、荷物を置き、玄関に座り込んで腹ごしらえをする。3時組を車に乗せ、宮地嶽神社のスタート地点へと向かった。時間に余裕のある3時アーリースタートが定着したのか、22人が集まっていた。スタートの写真を撮ってから民宿に戻る。
スタート前のスナップ

民宿よし田の玄関で腹ごしらえする北九州ウルトラRCメンバー
北九州ウルトラRC AM3時組 北九州ウルトラRC AM5時組

左から西田、大庭、尾形、久保田、前村

左から桂木、澤田、高津、植村

AM3時アーリースタート組の記念撮影

AM5時スタート県内組の記念撮影

AM5時県外組のスタート

AM5:05県内組の出発
スタート:宮地嶽神社 AM5:05
 前日殆ど寝る時間がなく、きつかったので少し横になった。気が付いたら大粒の雨が降り出していた。念のため合羽をウェストポーチに入れ、宮地嶽神社へと向かった。
 スタート地点で高津さん、澤田さん、桂木さん等と一緒になった。幸い雨は上がった。AM5時オフィシャルスタート組は66人、まずAM5時ちょうどに県外参加者がスタート、そして5:05に県内参加者がスタート、いよいよ二週連続100kmUMが始まった。
痛恨のコースアウト:宮地嶽神社→見坂峠→脇田温泉→間夫峠
見坂峠   9.1km 1:07
脇田温泉 18.7km 2:01
 体調はまずまずで、スタート直後は高津さん等と一緒に快調に走っていた。西郷川沿いを走りどこかで右の方へと上っていった記憶があるのだが、昨年もこの辺りは夜明け前だったのではっきり覚えていなかった。地元だしコースは頭に入っているつもりで地図を持っていかなかったが、これが失敗だった。前方に20人くらいの大集団が見え、何も考えずについていったが、実は県外参加組だった。見覚えのない風景に不安になり、近くにいたランナーの地図を見せてもらったら、600mほど行き過ぎていた。慌ててUターンしたが、戻らず真っ直ぐ走っていったランナーもいたようで、何人かコースアウトしているかもしれないと江口さんに連絡した。正規のルートに戻って見坂峠への上りの途中で横ちゃんに追いついた。声が嗄れていたが、昨夜遅くまで飲んでいたのだろうか。その後、雲峰さんに「2回目の追い越しです」と声をかけて前に出た。見坂峠は昨年よりやや遅れて1:07で通過した。
 見坂峠を下り、脇田温泉までは緩いアップダウンが続く。今回は移動エイドが減らされたが、明け方で涼しかったこともあり、またこのコースアウトのロスを取り戻そうと俄然気合いの入った高津会長がスピードアップ、同じ人間に二度も抜かれ怪訝な顔をする人もいたが、とにかく自販機で休むこともなく走り続けた。脇田温泉手前で日の出を迎えた。もやが立ちこめ、雲海のようで幻想的だった。立ち止まって何枚か写真を撮る。この先、路面に紛らわしい矢印が書いてあった。その通りに曲がるとコースアウトする。誰が書いたものかわからず、また主催者も知らなかったようで、実際ここでコースアウトした人がいたらしい。幸い間違えることなく脇田温泉に着いた。コースアウトのロスを完全に取り戻し、脇田温泉着は2:01と昨年を上回った。地元エイドで巨峰やおにぎりを戴く。
間夫峠  25.3km 2:48
 俳句の道を抜けるといよいよ本格的な上りになる。今年は彼岸花が多い。去年は彼岸花が咲いていたという記憶がない。初出場で余裕がなかったのか、それとも花が少なかったのか。写真を撮りながら足を休める。そのため少しずつ高津さんとの差が開き、周りにランナーの姿が見えなくなった。修厳寺橋を渡って間夫峠へと左折。コース最高点の間夫峠まできつい上りが続くが、ここは休まず一気に走りきった。エイドがないときついなと思い始めていたところ、峠の手前に野口さん、原田さんの移動エイドがあった。写真を撮り、飲み物をもらってスタートし、間夫峠トップを2:48で通過した。
レース中のスナップ−1:脇田〜トヨタ九州〜赤木峠

朝早くからの地元エイドに感謝
巨峰が美味かった(脇田温泉)

雲海のような幻想的な夜明け(脇田温泉手前)

満開の彼岸花(脇田温泉)

50kmトヨタ九州横エイドにて見野さん・前川さんと

応援に駆けつけてくれたとり正の大将とママさん(赤木峠)
暑さとの戦い:間夫峠→力丸ダム→宮田→トヨタ九州
力丸ダム  35.9km 3:51
脇野橋   42.2km 4:37
トヨタ九州  50.8km 5:51
 間夫峠から力丸ダムへと今度は長い下りが続く。若干足に痛みを感じたが、快調に飛ばした。
しかし段々蒸し暑くなってきた。時折吹く風は気持ちいいが、だんだんきつくなってきた。移動エイドが少ないと聞いていたので自販機で飲み物を買ったりしたが、頭から水をかぶりたい。しばらく走ると30km地点に移動エイドがあった。
 力丸ダムが見えてきた。ダム湖が見えてからがちょっと長い。今回はエイドもなく、しんどいところだ。宮田へと向かう上り坂でついにちょっとだけ歩いた。蒸し暑さに加え、コースアウトのロスを取り戻そうと序盤で飛ばしたのが応えてきたようだ。周りにランナーがいないので、余計にきつく感じた。
 フルのポイント、脇野のコンビニには4:37で到着。去年は数人で缶ビールを飲んだが、今年はアイスクリームやアミノ酸飲料などを買った。炎天下、アイスクリームを食べながら走る。ここからトヨタ九州にかけての8kmはほぼフラットだが、かえって単調で、また日差しを遮るところがなく、意外に難所なのであった。移動エイドも出ていない。きつかったのでラン&ウォークで宮田の町中を抜ける。ようやく新幹線ガード下に移動エイドを見つけた。一週間後、一緒に秋田を走る佐藤賢一さん等がいた。さすがに弱音は吐けない。氷をもらって袋に入れ、首を冷やしながら走り始めた。しばらく走るとトヨタ九州の黄色い煙突が見えてきたが、ここから倉久へと大きく迂回する。見えてはいるがなかなか近づかない。昨年より若干遅い5:51で何とか中間点、トヨタ九州のエイドに到着した。
 コース中間、昼食ポイントでもあり、コース上最大のエイドであるが、蒸し暑さのせいか、ここでリタイヤするランナーが目立った。去年はオーバーペースがたたって何も食べられない状態だった。その後もウルトラに出るたびに胃をやられるようになり、今回からパリエット&ガナトンに替えてみた。それがバッチリ効いて食欲は旺盛、レース後半に備えソーメン・豆腐などっをしっかり食べた。記録写真撮影の見野さんが来られ、前川さんと一緒に記念撮影し、約10分の休憩でスタートした。
時間との戦い:赤木峠→地蔵峠→成田不動尊→玄界灘
赤木峠    53.3km 6:22
田久桜公園 59.1km 7:12
 いよいよ後半、残り50km。去年胃をやられ、苦しく歩いて上った赤木峠は、歩くことなく走って上りきった。峠に着くと渕上さん、江口さん、二升瓶の酒井さんらがおり、渕上さんから缶ビールをもらった。250mlを一人で飲み干す。そこにとり正の大将達も来た。先行する北九州ウルトラRCメンバーとの差を教えてもらい、氷をもらってスタートした。
 赤間上町のコンビニでトイレを借り、2個目のアイスクリームを買って食べながら走る。釣川沿い、60kmの移動エイドに7:12で到着。休みながら計算した。昨年より遅れており、このままではゴールタイムが13時間半ギリギリになりそう。ほんのちょっとのコースアウトによるロスがここに来て重くのしかかってきた。焦る。
地蔵峠    65.8km 8:18
吉木小学校 69.7km 8:47
 JRの跨線橋を渡り、大谷通り北のコンビニに田中さんの移動エイドがあり、ここでついに3時組の尾形さんに追いついた。暑くてペースが上がらないのだろうか。
 65km蛍の館公園のエイドで峯啓子さんらにも追いついた。前半きつそうだった横ちゃんにここで追いつかれた。頭から水をかぶり、先にスタートしラン&ウォークで峠を登り切った。昨年田中行広さんのコンビネーションランについていったことを思い出す。地蔵峠には8:18で到着、水を一杯だけもらい直ぐにスタートした。
 峠からの下りで、足の痛みも強くなってきた。睡眠不足でペースが上がらず、暑さもこたえる。途中、石田さんの車が通りすぎる。車の中は涼しく快適そうで、乗り込みたくなる。70km吉木のエイドには8:47で到着した。昨年よりだいぶ遅れている。横ちゃん、前川さん、平山さんも同じ頃に到着した。歩きながらのんびり行きますと言いながら、みんな時間と戦い結構いいペースで走っている。残り30kmを4時間半、1km9分ペースで何とかなるはずだが、この先成田不動尊が控えており、まだまだ安心できない。ここでもまた頭から水をかぶり、波津海岸へと向かった。
レース中のスナップ−2:地蔵峠〜吉木〜成田山〜玄界灘

地蔵峠を上りきった峯さん、小島さん、仲嶋さん

暑い!頭から水をかぶる横ちゃん(吉木)

ようやく海へ出た。平山さんと横山さん(波津)

成田山を下って玄界灘へ。前川さんと尾形さん

二宮さん撮影
成田山 78.3km 10:10
 汐入川河口は相変わらずの悪路だった。水たまりを避けようと右に左に飛び跳ねながら蛇行する。
ようやく海に出た。台風が来ていた昨年とは対照的な、穏やかな海だった。しかしその分、照りつける日差しが強く、走るのもきつい。写真を撮り、ラン&ウォークでたらたら走る。
 成田不動尊への分岐に田中行広さんの移動エイドがあり、ここで3時組の久保田君にも追いついた。コーラや氷をもらい、最後の上りへと向かう。西田さん、大庭さんにも追いついた。しかし絶対正規スタート組には追いつかれないと燃えていた前村さんだけは、この日ついに姿を見ることはなかった。
 成田山の売店には美味しいところてんがある。こんな暑い日にはいくらでも食べられそうだ。しかし蒸し暑さが災いしてペースが遅く時間に余裕がないためか、売店に寄るランナーは少なそう、売店のおばちゃんも手持ちぶさたな様子だった。
玄界灘 82.6km 10:35
鐘崎 86.1km 11:01
 成田山のトップを10:10で通過、足は痛んだが、一気に下った。成田山を下りきって玄界灘に出たのが10:35、残り18kmを3時間と少し余裕が出てきた。左足関節が痛み、移動エイドで鎮痛剤のスプレーを借りたが、まさか次週の秋田内陸でこの左足痛に苦しめられようとは思っても見なかった。
 前川さん、尾形さんとほぼ同時にスタート。前川さんは相変わらず力強い走りだった。その時一台の車が止まった。二宮さんだった。昨年玄海に出た時、直ぐ隣のマンションにウルトラランナーがいてびっくりしたが、それが二宮さんだった。そのことがきっかけで北九州ウルトラRCに入会した。写真を撮ってもらい、ちょっと話をしてから、前川さんを追った。
 鐘崎漁港の方へと下ったところに86kmの固定エイドがあった。ここが最終のチェックポイントなので、あとはゆっくり歩いてもいい。残り14km、あと2時間半あるので時間内完走も間違いないだろう。水をかぶったりソーメンを食べたりしながら、ゆっくり足を休めた。
のんびり砂浜ウォーク:鐘崎→勝浦浜→津屋崎
勝浦浜 92.6km 12:03
勝浦浜終点 95.3km 12:40
 鐘崎スタート後、相変わらず左足が痛んだが、前川さんの後を追った。さつき松原を抜け、自転車道の入口に、渕上・野口さんの移動エイドがあった。のんびり休んでいたら蚊に刺され、早々にスタートした。
釣川河口でまたも二宮さんに会う。神湊交差点を過ぎ、勝浦浜へと右折。去年はエイドがあったが、今日は看板だけ。勝浦浜入口にもエイドはなかった。
 最後のクライマックス勝浦浜に入る。9/5、砂浜清掃した後に台風18号直撃を受けたためだろう、ゴミが目立った。その砂浜は潮が引き、波打ち際は砂が締まって走りやすかった。その横を馬が走りすぎる。去年は砂がびゅんびゅん飛んできて痛くてたまらなかったが、今年は穏やかである。勝浦浜をのんびり歩いていた前川さんと横ちゃんに追いつき、一緒に砂浜をのんびり歩いた。30分以上かけて、3kmの砂浜を歩いた。勝浦浜出口に佐藤さん等の簡易エイド。ちょうどその時雲の切れ間から夕陽が顔を覗かせた。
レース中のスナップ−3:勝浦浜〜津屋崎

勝浦浜の波打ち際、人も走る、馬も走る

勝浦浜をのんびり歩く(佐藤賢一さん撮影)

勝浦浜の夕陽

18時15分、13時間10分でゴール
玄海100kmUM完走証
 ゴール:津屋崎 100.6km 13:10
 砂浜を上がり、残り5km。残り時間は1時間弱あり、時間内完走は確実だろう。しかしここからが退屈な舗装路なのである。前方から走ってくるランナーが見えた。松尾志峰さんだった。松尾さんとおしゃべりしながら走り、津屋崎に到着。ようやくゴールの赤い横断幕が目に入った。
 18時15分、13:10でゴールした。連続時間内完走記録は途切れなかったが、100kmでは自己ワーストだった。
ゴール地点で横ちゃんや尾形さんらのゴール写真を撮る。久保田君、大庭さんも無事ゴールしたが、西田さんは成田山の下りで転倒したらしく、時間内には戻ってこられなかった。
 尾形さん、大庭さん等と夕陽館へ行く。風呂に入っている時、このウルトラマラソンのことをよく聞かれた。聞かれることは毎度同じこと、どこを走るのか、時間は、食事や休憩、睡眠はなど。風呂に入って話し込んでいたので、上がる時に少し眩暈がした。風呂から上がったところで、ようやく戻ってきた西田さんと会った。両手や膝などが擦り傷だらけだった。潮湯は染みないだろうか。
■ 平成16年9月19日 懇親会
 民宿よし田に戻ると、既に宴会は始まっていた。北九州ウルトラRCのメンバーが席を確保してくれていた。早速乾杯する。この日、正規組で時間内完走は高津会長と自分の二人で、澤田さんは85kmの関門に引っかかったらしい。気合いが入っていた前村さんは、暑いのは苦にならなかったそうで、14:40くらいでゴールしたとのこと。西田さんが制限時間を過ぎたものの、3時スタート組は全員が完走した。久保田君の頑張りも光るが、頑張りすぎたせいか、胃をやられて食欲がないと言っていた。懇親会では記念品の抽選会があり、アンダーウェアが当たった。その後は峯さんの手品、川口さんのサンシン、見野さん・野口さんの南京玉すだれでいつものように盛り上がった。その見野さんに代わって、写真を撮りまくった。宴会は遅くまで続いた。明日も休み、遅くまでみんなと飲んでいた。2Fにいつ上がったか覚えていないが、周りのいびきでなかなか寝付けなかったことだけは覚えていた。
レースが終わって−北九州ウルトラRCメンバー

大庭さん、野口さん、前村さん、高津さん

高津さん、澤田さん

久保田君、峯啓子さん、滝川さん

成田山での転倒にもめげず見事完走の西田さん
懇親会

峯厚さんの手品

川口さんのサンシン
野口さんと見野さんの南京玉すだれ

見野さん、あら津の田中さん他

佐藤先生と雲峰さん

諸岡さん、雲峰さん、見野さん

二升瓶の酒井さんと小島さん

横田さんと仲嶋さん

藤田さんと江口さん
■ 平成16年9月20日 大会終わって
津屋崎海岸

飯田さん、有戸さん、雲峰さん

篠田雲峰さん撮影
■ 平成16年10月2日 14位---玄海100kmUM完走証
 蒸し暑かったせいで完走率はかなり低いと聞いていたが、成績表によれば、87人中完走者は37人、43%(昨年65%)。13時間30分の時間内完走者はさらに少なく、23人、26%(昨年40%)だった。タイムは100kmの自己ワーストだったが、順位は14位で昨年より良かった。しかし玄海で無理したのが、次週の秋田内陸に響いてくる
Running & Photo Report by U-san Running & Photo Report by U-san
Copyright 2004 Uemura Naika Clinic(U-san),All rights reserved.