ブルートレイン名撮影地を走る
Revival train Vol.3 2009年6月〜7月

H21.6/21 DE10重連で冷水峠に挑む(筑前山家〜筑前内野)

2009年6月-7月 ブルトレ名撮影地を走るIndex

 H21年3月に廃止された九州ブルトレだが、幸い廃車・解体されることもなく、その後も「ありがとうブルートレイン」企画として、九州各地をリバイバルトレインが走った。
 その第一弾は6月20-21日。門司港〜長崎間を、行きはあかつき、帰りはみずほのヘッドマークを付ける。門司港〜長崎間は3月にもさくら・あかつきが走っているが、今回は24年ぶりに筑豊線をブルトレが走る。SL時代の名所、冷水峠をDE10重連に牽かれたブルトレが走るのである。練習会の予定が入っていたが、サボって撮影行に出かけた。

みずほの切符各種、左から2等寝台(小児) S44.5/27、
A寝台 S48.7/6、2等寝台 S43.5/12 
 第二弾は7月11-12日。はやぶさのヘッドマークを付けて、熊本〜鹿児島中央間を走るが、そのルートは肥薩線経由。日本三大車窓の一つ、ループ線やスイッチバックのある山線をブルトレが走る。肥薩線に行けば、SL人吉号も撮れる。そう思って、新しくレンズも買ったが、人吉方面は梅雨末期の豪雨で大変なことになっていた。

大畑駅のスイッチバック(ホームから撮影)。
人吉からの列車は左の方から上がって来て駅に入る。
矢岳への列車は右の線路へ入り、
進行方向を変えてループ線へと向かう


H21.6/21 長崎線〜筑豊線・長崎−門司港「みずほ」
長崎線・肥前大浦〜太良
前日は好天だったそうだが、この日は朝から生憎の雨。福岡IC近くでチューさんと合流し、諫早ICで下りて長崎線沿いのR207号を北上した。肥前大浦〜太良間で海を見下ろせる場所を探した。里信号場から山の方へと入り込んでみた。ミカン畑へ続く道へ入ってみると、眼下に里信号場と有明海を見下ろせた。最初の撮影地をここに決める。
ちょうどそこに「かもめ」がやって来た。かもめの多くはこの里信号場で交換する。今日の「みずほ」も停車する。スピードは落ちているし、山の陰に入った時に余裕でレンズ交換もできた。
ただ信号場できっちりDE10+客車の8両が収まるかどうかが心配だった。時々雨が降って、望遠で狙うと霞んでしまう。潮も引いてきた。ちょっとタイミングが悪かった

里信号場で交換するかもめ11号とかもめ12号
長崎線・肥前浜〜肥前鹿島
里信号場が停車するのを待たず、直ぐに追っかけを開始。一箇所目が山の上からの俯瞰だったので、次は正面から。ということで、肥前浜〜肥前鹿島へ。さすがにDE10重連とあって足が速い。車から降りるとほぼ同時に踏切が鳴り始め、手持ちで撮影した。
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筑豊線・筑前山家〜筑前内野、冷水峠
今回、一番楽しみにしていたのが冷水峠。SLが活躍していた時代の名撮影地、鉄道ファンの聖地だった。もちろん写真でしか見たことはなく、訪れるのは初めてだった。
長崎線での撮影を終え、高速を飛ばし、小郡ICから山家、そして冷水峠へ。しかしその峠は雲の中、近付くにつれ次第に暗く、今にも降り出しそうな天気になってきた。
そんな天気にもかかわらず、既に100人以上のファンが陣取っていた。かなり離れた所に車を止めた。
何とか場所を確保して待つこと1時間。カーブの先からDE10のエンジン音が聞こえてきた。そしてゆっくりとDE10重連に牽かれたブルトレが姿を現した。

キハ31・6627D 原田行き
筑豊線・上穂波〜桂川
冷水峠での撮影を終え、SLが黒煙吐きながら上ってくるシーンを思い浮かべていたら、突然、チューさんが走り出した。冷水峠で最後にするはずだったが、もう一箇所行こうという。坂を上って車に飛び乗り、直ぐに後を追う。峠を下ると、奇跡的に晴れてきた。一瞬の晴れ間だった。このチャンスを逃してはならない。直ぐに国道を左折して、上穂波〜桂川間の陸橋でカメラを構えた。
水を張った田圃に赤いDE10と青いブルトレが美しく映えた。
撮影機材 Body Canon EOS 40D
Lens EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM
EF100-300mm F4.5-5.6 USM
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H21.7/12 肥薩線・鹿児島中央−熊本「はやぶさ」
濁流・球磨川
 肥薩線に向かう前日、朝から防災メールが頻繁に届いた。梅雨末期の大雨で、肥薩線・八代〜吉尾間で運転見合わせ。その後、鎌瀬〜瀬戸石で土砂流入があり、運転再開までかなりの時間を要するので八代〜人吉間の旅行を中止するようにという内容に変わり、運転見合わせは八代〜吉松間に拡大した。11日の鹿児島中央行き「はやぶさ」が運休になれば翌日の折返しも運休?
 幸い17時過ぎには運転再開し、3時間遅れだが「はやぶさ」も運転されたと連絡が入った。12日、5時起き、福岡でチューさんと合流し、肥薩線へと向かった。高速を南下するにつれ天気はどんどん回復、暑くなってきた。しかし、球磨川は濁流と化していた。
 鎌瀬〜瀬戸石間の球磨川第一橋梁で、くまがわ1号など数本の列車を撮った後、下見しながらこの日一番の目的地、大畑駅へと向かった。

3月の球磨川(H21.3/1 はやぶさForever、吉尾〜海路
くまがわ1号(左)とくまがわ2号(上)
球磨川第一橋梁にて(鎌瀬〜瀬戸石)
大畑駅
 日本三大車窓として知られた肥薩線の矢岳越え。急勾配を克服するために人吉から来た列車はスイッチバックでループ線に入って行く日本唯一の場所。山の上からの俯瞰では、1本の列車がループをグルッと回りスイッチバックで行ったり来たり、夢中になってシャッターを押していると途中でフィルム1本使い切ったそうだ。その雄大な風景を想像して大畑駅までやってきたが、山の上は木が生い茂り、車で走り回ってもカーナビが壊れたままで俯瞰できる場所を探し出せず、駅での撮影となった。
 13時半、ループ線横でカメラを構える。機関車の音が聞こえてきた。それから姿を現すまでに数分を要した。
 目の前を通過した「はやぶさ」は、進行方向を変え後ろ向きで大畑駅に入る。人吉から来た「いさぶろう3号」が先に発車、スイッチバックで進行方向を変え、ループ線へと入って行き、その後、はやぶさが人吉へと下っていった。わずか2本の列車だけだったが、今回撮影行で撮った192枚の内、約3分の1がここ大畑駅で撮ったものだった。

大畑駅

音が聞こえてから数分、ループ線をグルッと回り、
ようやく姿を現した「はやぶさ」
矢岳からの列車はループを回り終えると、バックで大畑駅に進入する

いさぶろう3号が先に発車

大畑駅を発車

人吉へと下っていく
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渡〜那良口:第二球磨川橋梁でSL人吉号を撮る
 大畑駅での撮影を終え、直ぐに後を追う。人吉で1時間半停車するので余裕はあったが、せっかくなので、SL人吉号も撮ることにした。まずは第二球磨川橋梁で、正面から狙う。重連向きの場所じゃないので人は少ないだろうとの予想が当たった。SL人吉号撮影後、はやぶさを待たずに次の撮影地点へ直ぐに移動。
H21.7/12 SL人吉号撮影行

第二球磨川橋梁(渡〜那良口)

吉尾〜海路
吉尾〜海路
 球磨川を挟み肥薩線の対岸には国道、肥薩線と沿うように県道が走っている。吉尾〜海路間では川の対岸、国道側から撮影する。3月に訪れた時は、穏やかな球磨川の川面に赤いDE10が映えたが、今日は生憎の濁流、しかも生い茂った木の陰になってしまった。さらにタイミング悪く、追っかけしているのだろうか、県道を走る車が見事に被ってしまった。
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瀬戸石〜鎌瀬:第一球磨川橋梁
 海路駅対岸での撮影を終え、直ぐに追っかけ開始。第一球磨川橋梁周辺にはまだ多くの鉄道ファンがいた。車を止めて急いで下りる。直ぐに鎌瀬駅手前の踏切が鳴り始めた。
 球磨川の川面に赤いDE10とブルトレがきれいに映っているが、これが濁流でなくて清流だったら、、、
段〜八代:愛車とのツーショット
 坂本駅停車中になんとか追い着いた。最後は一つ先の段駅付近で撮ることに決めた。ふと見ると前を走っているのはK氏の車?、ついて行って、段〜八代間でカメラを構え、この日の撮影を終えた。

 一番下の写真がブルトレ撮影行のお伴、愛車テラノである。13年半乗って走行距離は13万km弱、平均すると年間1万km弱だった。
 昨年12月、「はやぶさ・富士」の廃止が決まってからこのテラノにカメラ・三脚を積んで、東は防府、南は大分・熊本まで。さらにリバイバルトレインが走ると聞けば、長崎線、肥薩線、日豊線は美々津や青井岳へと走り回った。一日800km走った日もあった。昨年12月から今年3月のブルトレ廃止まで、ブルトレ追っかけの走行距離は5,000km、今回の撮影行も含めると走行距離は6,000kmに及んだ。
 頑丈なディーゼルエンジンだったが、昨年辺りから燃料系やブレーキ系にトラブルがあり、今年はカーナビまで壊れてしまった。そのため車を買い替えることにした。
 今月末でこのテラノは廃車となる。今回の撮影行がテラノでの最後の撮影行となった。そして最後に、テラノとはやぶさのツーショットが実現した。
撮影機材 Body Canon EOS 40D
Lens EF-S18-200mm F3.5-5.6 IS
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