鰯の糠炊き(じんだ煮)
|
U-san's Recipe #54 |
“糠炊き”は地元北九州・小倉の郷土料理で、“ぬかみそ炊き”・“じんだ煮”とも呼ばれ、イワシやサバの糠炊きが代表的。
糠みそでじっくり炊くことで、青魚の臭みが無くなり骨まで食べられ、山椒や唐辛子の風味も加わって、酒の肴にピッタリ、他のおかずがいらないくらい。旨味の溶け込んだ煮汁をご飯にかけるのも美味しい。 |
|
R6.1/13 中羽鰯の糠炊きと、市販・百年床の鰯糠炊き(右) |
■ 材 料
|
イワシ
小羽イワシ(10-12cm前後) 10尾
または 中羽イワシ(18-20cm前後) 5-6尾 煮 汁
|
|
■ 使用した鉄鍋
|
|
21cm Oijin Jr.
|
R5.9/8 小羽イワシの糠炊き |
調味料と糠味噌など、煮汁の材料を全て混ぜ、イワシをじっくり炊く。
実山椒や鷹の爪は、好みで調整 |
||
■ 作り方
|
|||
|
|||
■ 備 考
|
|||
最初に教わったのが、糠味噌と調味料を全部混ぜて煮詰めていくやり方。
糠味噌でじっくり炊くことで青魚の臭みが抑えられ、また骨まで食べられるようになる。 使うイワシのサイズに拠って煮る時間は調整、写真の小羽イワシで計40-50分、中羽イワシだと60分くらい。 |
|||
|
|||
R3.4/18 中羽イワシの糠炊き |
最初に、醤油などでイワシを煮てしっかり味を染み込ませ、後から糠味噌を加えて煮詰めていく。
糠味噌を足すまでの手順は、鰯の梅干し煮とほぼ同じ。 |
||
■ 作り方
|
|||
|
|||
■ 備 考
|
|||
最初に30-40分、調味料だけで炊き、後から糠味噌を入れてじっくり炊き上げる。
煮汁が少なくなって焦げ付かないように要注意。 一番上の完成写真も、最初に調味料で炊いて、後から糠味噌を加えたもの。 なお、上完成写真右に写ってるやや大ぶりなイワシ2尾は、市販の糠炊き(百年床の鰯糠炊き)。 食べ比べると、市販の糠炊きはやや甘め、自分のは甘さ控えめ。 |
|||
|
|||
■ イワシ以外の糠炊き
|
|||
イワシの他、“サバやサンマ”など青魚の糠炊きが有名かつ一般的。青魚以外、肉の糠炊き(牛スジの糠炊き、牛モツの糠炊き、豚スペアリブの糠炊き、鶏手羽先の糠炊き)や、“牡蠣のじんだ煮”・“チリメンジャコの糠炊き”も美味しい。
そのまま食べて美味しい糠炊きだが、ご飯に混ぜたり、お茶漬けやうどんにトッピングしたり、サンドイッチに挟んだり、野菜炒めにしたりと、色々な料理に利用できる。 |
|||
■ 備 考
|
|||
北九州・小倉の郷土料理、糠炊き(じんだ煮)。“じんだ”とは糠味噌のことで、じんだ=陣を立てるの語呂合わせから小倉・小笠原公が好み、臣下にも振る舞うようになってじんだ煮が広まったそうだ。糠味噌でじっくり炊くことで青魚の臭みが抑えられ、また骨まで食べられるようになる。
初めは調味料と糠味噌を最初から全て混ぜて炊いたが、先に酒・砂糖・醤油・みりんなどで煮て、煮汁が半分になるくらい炊きあげてイワシにしっかり味を染み込ませてから糠味噌を加えて煮詰めるというレシピもあり、R3年にそのやり方を追加した。 美味しく作るには、しっかり血合いを取って血が出なくなるくらいまでイワシをよく洗う。 美味しい糠味噌も必須。実山椒と鷹の爪、梅干しは味を見て適宜調節するが、小倉の糠床には通常、実山椒を入れてあり、もちろん我が家の糠床も実山椒や鷹の爪、柚子の皮、昆布などを入れてある。実山椒の出回る時期が限られていることもあり、追加で実山椒を入れないこともある。ただし、別に実山椒を加える方が香りが良く、最近は実山椒をまとめて買ってアク抜きして冷凍保存。必要に応じて糠床に足したり、糠炊きに加えたりしている(cf. 実山椒のアク抜きと冷凍保存)。無い時は代わりに乾燥実山椒を加えることもある。 糠炊きを作り始めた頃、知人から糠床を分けてもらっていたが、その方が糠漬けを止めてしまった。そんな時、スーパーで“糠炊きの素”を見つけた(下写真)。これでいつでも手軽に糠炊きが楽しめると思ったが、味はちょっと物足りない。もう少し煮詰めると良かったのかもしれないが、美味しい糠炊きのためには美味しい糠味噌が大事と悟った。 そのためまず“糠漬け”から始めようと決意、H30年10月、糠床作りに取りかかった。 |
|||
|
|||
|
|||
ダッチオーヴン・レシピ集>魚介料理>海水魚>イワシ | |||
Copyright(C) 2024 Uemura Naika Clinic(U-san),All rights reserved. |