ぬか漬け
U-san's Recipe 
non CI #10


H30.11/5 キュウリ・ナス
程よい酸味と旨味、風味豊かで栄養も豊富なぬか漬けを、ぬか床から作る。
糠漬け以外に、古漬けで作るかくやのこうこ、糠味噌で作るじんだ煮と、糠を使った料理は奥が深い
  1. ぬか床の作り方
  2. 糠漬けの材料と漬け方
  3. 糠漬けの写真集
  4. ぬか床の手入れ
  5. 古漬け
  6. 糠炊き(じんだ煮)と糠漬けの焼きもの
■ ぬか床の材料
■ ぬか漬けの材料 
米糠 1kg
塩 130g
水(ミネラルウォーター) 1L
昆布 5cm×3枚
鰹節 8g
いりこ 5本
干しシイタケ 1枚
鷹の爪 2-3本
実山椒
柚子の皮
捨て漬け用野菜
ニンジン
ダイコンの皮
キャベツ等
野菜
アスパラガス
アボカド
エシャレット
オクラ
カブ
カブの葉
キクイモ
キャベツ
キュウリ
ゴーヤ
ゴボウ
小松菜
シシトウ
白瓜
新生姜
スイカの皮
ズッキーニ
スナップエンドウ
セロリ
ダイコン
大根葉
野菜
水煮タケノコ
長芋
ナス
ニンジン
博多蕾菜
白菜
二十日大根・サラダカブ
パプリカ
ハヤトウリ
万願寺唐辛子
ミニトマト
ミョウガ
ミョウガ新芽
レンコン
ワラビ
その他野菜以外の材料
コンニャク
茹で卵
リンゴ
■ ぬか床の作り方
  1. 容器(蓋付きホーロー容器等)に米糠と塩を入れてざっと混ぜたら、水(ミネラルウォーターか浄水器を通した水)を加えて、しっかり底の方からよくかき混ぜる
  2. 風味や旨味を加える素材を混ぜる。鰹節と、お茶パックに入れたいりこ・干しシイタケ、実山椒、鷹の爪を混ぜ、昆布を差し込むようにして入れる
  3. 捨て漬け用の野菜を洗って水気を切り、ぬか床に入れる。キャベツの葉でぬか床を包み、ニンジンはそのままぬか床に差し込む
  4. 手でしっかり押さえて空気を抜くようにして平らにならし、室温で保存する(20-25℃くらい)
  5. 毎日2回、底の方からしっかりかき混ぜる
  6. 4-5日経ったら、捨て漬け用の野菜を取り出す。ぬか床を落とし、絞り汁もぬか床に戻し、新しい捨て漬け用の野菜を入れる
  7. 野菜の捨て漬けは2週間くらい。その後も、1日1回、底の方からしっかりかき混ぜる
  8. 20日から1ヶ月で、本漬けへ

H30.10/12 糠床初日
■ 糠漬けの材料と漬け方
これまで糠漬けに使った野菜類と漬け方は、下記の通り。
漬ける時間は、夏場は短め、冬は長め、冷蔵庫で漬ける時はほぼ2倍。
糠床から上げたら糠をさっと洗い流し、水気を絞って切り、冷蔵庫で保存する。糠を洗い流さずそのまま切って食卓に出すこともある。弁当に添えたりすることもある。
長く漬け過ぎた糠漬けは酸味と塩気がきつくなるが、敢えて長く漬けた古漬けを活かした食べ方もある→古漬けと“覚弥の香々”
 材 料  漬け方 漬ける時間
アスパラガス はかまを取り、皮が固い部分はネギカッター等で切れ目を入れ、適当な長さに切る 1日
アボカド 半分に割って種を除き、皮を剥いて漬ける 半日〜1日
エシャレット 塩を擦り込んで漬ける 1日
オクラ 塩を振って板ずりして、漬ける 1日
カブ 茎を少し残して半分に切り、塩を擦り込む 1日
カブの葉 塩揉みして、ざっと洗って水気を切って漬ける 半日
キクイモ きれいに洗い適当な大きさに切り分け、そのまま漬ける 3-4日
キャベツ 葉と茎に分け、葉は2枚重ねて漬ける。茎は適当な大きさに切って漬ける 半日〜1日
キュウリ 長いものは半分に切る。全体に塩を擦り込んで漬ける 3-6時間
ゴーヤ 縦半分に切って、ワタと種を取り除き、塩を擦り込む。熟したゴーヤや白ゴーヤは、苦みが少ない 半日〜1日
ゴボウ 泥を落とし、太い部分は縦半分に切る。1-2分、固めに茹で、冷ましてから漬ける。生でも可 2日
小松菜 塩揉みして5分くらい置き、水気を絞って漬ける 6時間〜半日
シシトウ 塩を振って板ずりして、漬ける 1日
白瓜 半分に切って種を除き、塩を擦り込んで漬ける 半日〜1日
新生姜 3cmくらいに切り、塩を擦り込んで漬ける 半日〜1日
スイカの皮 固い皮を剥き、その面に塩を擦り込んで漬ける 半日
ズッキーニ ところどころ皮を剥き、縦半分に切って、塩を擦り込んで漬ける 1日
スナップエンドウ 筋を取って漬ける 1日
セロリ 10cmくらいに切り、塩を擦り込んで漬ける。筋は取らなくても良い 1日〜2日
ダイコン 皮を剥いて縦4ッに切り、塩を擦り込む。水気が多いものは、1日陰干しする 1日
大根葉 塩揉みして、ざっと洗って水気を切って漬ける 1〜3日以上
タケノコ 水煮したタケノコは縦4ッ〜6ッに切り、塩を擦り込む 1日〜2日
長芋 洗って細い根は焼き切り、太いものは縦半分に切り、塩を擦り込む 1日〜1日半
ナス 縦半分に切り込みを入れ、塩を擦り込み、切り込みにもぬか床を入れる。ところどころ皮を剥くと漬かりが良い 半日〜1日
ニンジン 縦半分に切り、塩を擦り込む 1日
博多蕾菜 そのまま、または半分に切って漬ける 1日
白菜 2-3日、天日干しして水気を飛ばす。または塩を振って重石をして1時間、水気を絞ってから漬ける 半日〜1日
二十日大根・サラダカブ 塩を振って軽く揉み、漬ける 半日〜1日
パプリカ 半分に割って種を除いて漬ける 1日
ハヤトウリ 半分に割って種を除き、皮を剥いて塩を擦り込む 1日
万願寺唐辛子 洗ってそのまま漬ける 1日
ミニトマト 洗ってそのまま漬ける。やや未熟な青いミニトマトの方が合う 1日
ミョウガ 洗ってそのまま(大きなものは半分に切って)漬ける 1日
ミョウガ新芽 きれいに洗って土を落とし、そのまま漬ける 半日〜1日
レンコン 皮を剥いて、串がすっと刺さる程度に塩茹で、半分にカットして、粗熱が取れたら塩を擦り込んで漬ける 1日
ワラビ アク抜きしたワラビをそのまま漬ける 半日

コンニャク 刺身コンニャクはそのまま、それ以外は2-3分ボイルして冷まし、水を切って漬ける 半日〜1日
茹で卵(半熟卵) 7分〜7分半茹でて冷水に取り、殻を剥いて冷ましてから漬ける 1日半〜2日
リンゴ 4ッ〜6ッに切って漬ける 2日

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■ 各種ぬか漬けの写真集

H30.11/4-5 初めての本漬け、キュウリとナス

H30.11/6 ダイコン・ニンジン・キュウリ

H30.12/1 アボカド・キュウリ・ニンジン

H31.1/3 茹で卵・パプリカ・キュウリ

H31.1/16 ダイコンと大根葉

H31.1/18 セロリ

H31.2/7 カブ

H31.2/20-22 博多蕾菜、右ジップロックは博多蕾菜の浅漬け

H31.3/16 長芋

H31.4/19 タケノコ・キュウリ・ニンジン

H31.4/29-30 スナップエンドウ・キュウリ・長芋

R1.5/12-13 アスパラガス・ダイコン・ニンジン

R1.7/5 ミョウガとキュウリ・ニンジン・ナス

R1.6/27-28 オクラ・ズッキーニ・ニンジン

R1.12/5 キャベツ・キュウリ・ニンジン

R1.12/13 白菜・キュウリ・ニンジン

R2.1/23 コンニャク・紅大根・博多蕾菜

R2.1/25 小松菜

R2.6/3-4 ダイコン・ゴーヤ・ナス

R2.6/14 白ゴーヤ・キュウリ・ニンジン、白ゴーヤ・キュウリは漬けて半日弱

R2.7/10 ミニトマトとコンニャク・ナス

R2.7/15 ミニトマト・ミョウガ・キュウリ・ニンジン

R2.8/12-13 熟したゴーヤと万願寺唐辛子・キュウリ・ナス

R2.9/17 ナス・ニンジン・シシトウ

R2.9/26 新生姜・キュウリ・ナス・ニンジン

R2.10/22 ハヤトウリ・ニンジン

R2.12/2-12/4 ゴボウ・ダイコン・ニンジン 

R3.1/22 ゴボウ・キュウリ・ニンジン

R3.1.26 間引いたサラダカブ・二十日大根(白長・紅白・赤丸)とセロリ

R3.1/31 二十日大根・エシャレット・セロリ等

R3.2/10-11 二十日大根・セロリ・リンゴ、ジップロックは二十日大根・白菜の浅漬け

R3.2/12 リンゴ

R3.2/22 サラダカブ・ラディッシュ

R3.4/8 ワラビとセロリ

R3.4/8 ワラビとセロリ・キュウリ・ニンジン

R4.5/29 小松菜・キュウリ・ナス

R4.6/7-8 アスパラガス・キュウリ・ナス

R4.11/6 ハヤトウリ・キュウリ・ナス

R5.8/6-7 ナス、キュウリ、白瓜

R5.7/3 スイカ・キュウリ・ナス

R5.11/5 レンコン・キュウリ・ナス・ニンジン

R6.2/14 漬ける前のキクイモ

R6.2/17 キクイモとキュウリ・ナス・ニンジン・レンコン

R6.4/25 ミョウガ新芽・キュウリ・ニンジン

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■ ぬか床の手入れ・足し糠・風味付け
ぬか床の詳しい作り方や、ぬか漬けに合う野菜、水気が多くなった時・酸味が強くなった時・長期不在時などの対処法などは、ネットで検索するといろいろ見つかる。
旨味や風味付けに、昆布・いりこ・実山椒などを入れる。実山椒は出回る時期が限られているので、まとめて買ってアク抜きして冷凍保存しておく。
野菜からの水分でぬか床が緩くなってきた時は、足し糠する(糠1カップ=70g+塩小さじ1〜1.5杯)。余分な水分をキッチンペーパーで吸い取ったり穴を開けたペットボトルを入れて水を抜いたりするやり方もあるが、旨味や塩分などを捨てることになるようで、また糠炊きを作ったりして糠床が減りがちなので、1〜2ヶ月に1回程度、足し糠している。その際、適宜、実山椒や鷹の爪、昆布、柚子の皮などを加える。
糠床が少なくなったので、R2年1〜2月に糠床を増量した。1月18日に糠150g+塩小さじ2杯・柚子の皮、2月2日に糠500g+塩35g・鷹の爪・実山椒を加えた。水は足してないので糠床が固くなるが、そのため水気の多いダイコン・キャベツなどを干さずにそのまま5日間漬けた。
乳酸菌が増えて活発に活動するようになると、表面が白い膜状のもので覆われることがある。産膜酵母というもので、害は無く、そのままかき混ぜて糠床に混ぜ込んでしまう。
夏の暑い時期には、朝晩2回かき混ぜる。猛暑が続いたり暑い時期に数日出かけるような時は、糠床を容器ごと冷蔵庫に入れる。夏場に冷蔵保存する時は、週に1日程度、冷蔵庫から出すと、乳酸菌が活発になるらしい。

H31.2/20 足し糠

H31.4/22 産膜酵母

H31.4/23 実山椒を入れた

R2.2/2 糠床増量、大根・キャベツ・カブの葉

R2.11/18 足し糠、柚子皮・実山椒・昆布・鷹の爪

R4.4/8 産膜酵母

R4.6/18 足し糠、アク抜きした実山椒

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■ 古漬けを使ったポテトサラダと、“覚弥の香々”・“古漬け茶漬け”
程よい酸味と塩気の糠漬けも、漬け過ぎれば発酵が進んで酸っぱくて塩気もきつい。
ちょっと漬かり過ぎた糠漬けは、刻んでポテトサラダに加えると美味しい。
さらに長く漬けた古漬けは、“お茶漬け”や“かくやのこうこ(覚弥の香々)”にすれば美味しくいただける。
“かくや”とは細く刻んだ古漬けのことを指すらしい。落語通ならご存じと思うが、古典落語にしばしば“かくやのこうこ(覚弥の香々)”が出てくる。糠床の中に残った古漬けを、トントントンと刻んで水に放ってきゅっと絞って、刻んだショウガを載せれば、オツなつまみになる、というもの。
下写真は、古漬けを使った料理。
かくやのこうこ”は、2週間漬けたキュウリとナスで作った。取り出すとすっかり色が変わり、キュウリは綺麗なヒスイ色、ナスはしぼんでいた。これらを薄く切って水に10分ほど浸けてしっかり水気を絞り、千切りのショウガを載せて、醤油を少々かけて出来上がり。ミョウガの糠漬けを加えても香ばしい。
ポテトサラダ”は、4日間漬けたキュウリとニンジン、刻んだエシャレットをジャガイモ(蒸し焼きor粉ふき芋)に加え、マヨネーズで和えている。
古漬けの茶漬け”は、約20日間漬けたキュウリとナスに10日くらい漬けたショウガで作った“覚弥の香々”を、ご飯に載せてお茶をかけてゴマを振った。醤油はやや多めにかけたが、醤油にもろみや味噌、砂糖・辛子少々を加えても美味しい。

R2.7/3 キュウリの古漬け(左)

2週間漬けたキュウリとナス

R2.7/3 ナスの古漬け(右)

R2.7/3 覚弥の香々(左・ナス、右・キュウリ)

R2.7/24 キュウリ・ナス・ミョウガ

R3.1/20 糠漬けキュウリ・ニンジンとエシャレットでポテトサラダ

R3.2/20 キュウリ・ナス・ショウガの古漬けでお茶漬け

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■ 糠炊き(じんだ煮)と糠漬けの焼きもの
北九州・小倉の郷土料理、糠炊き(じんだ煮)
青魚を糠味噌でじっくり炊くことで青魚特有の臭みが抑えられ、骨まで柔らかくなり、さらに山椒や唐辛子の風味が加わってご飯にもお酒にもよく合う。食物繊維やビタミンB1などが豊富な健康食でもある。
じんだ”とは糠味噌のことで、じんだ=陣を立てるの語呂合わせから小倉・小笠原公が好み、臣下にも振る舞うようになって“じんだ煮”が広まったそうだ。ちなみに小笠原公が糠漬けの桶を大事に床の間に置いたという言い伝えから、“床漬け・床炊き”とも呼ぶようになったらしい。

そもそもぬか漬けを始めたのは、美味しい糠炊きを作るため。そのためには、美味しい糠味噌が欠かせない。以前は知人から糠味噌を分けて貰ったりしていたが、知人がぬか漬け作りを止めてしまい、H30年10月、ぬか漬けに取りかかったのだった。
糠炊きは、イワシ・サバなど青魚が定番だが、肉の糠炊きも美味しい。また、糠味噌に漬け込んだ食材を焼いて食べるのも美味しい。
小倉の糠床には実山椒などが入っており、糠炊きにもその風味が加わるが、これとは別に干した実山椒を加えると、さらに風味が良くなるらしい。
糠炊き
魚介
イワシの糠炊き
サバ・サンマの糠炊き
糠炊きイカ飯
牡蠣のじんだ煮
ちりめんじゃこの糠炊き
 

イワシの糠炊き
肉 
牛スジと厚揚げ・大根の糠炊き
牛モツと厚揚げ・コンニャクの糠炊き
豚スペアリブの糠炊き
豚軟骨と厚揚げ・大根の糠炊き
鶏手羽先と大根の糠炊き
猪スジ肉と根菜・厚揚げの糠炊き
糠漬けの焼き物
魚介
アジ糠漬けの焼きもの
サンマ糠漬けの焼きもの
 

アジ糠漬けの焼きもの
肉 
糠漬け鶏手羽中と長芋のグリル
豚バラ肉糠漬けのグリル
猪肉糠漬けのグリル

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