唐津城

　4年連続、4回目の参加となる佐賀城本丸ウルトラマラソンで2009年が始まった。今年もクラブの新春ランと連チャンで正月三が日100km超を目指したが、今年も正月寒波に襲われ九州道が雪で通行止め。幸い出発直前に通行止めが解除となり、車で佐賀へ向かう。唐津線の列車内で新年会？、18時、名護屋城近くの民宿に到着した。
　2日、元旦とは一転、穏やかな天気となり、予定通り七山村・観音峠越えで佐賀城へと向かった。練習不足、何かあればサポート車に乗り込んでワープということも考えたが、正月のこのマラニック、なぜか女性メンバーが多い。今回も初参加の女性が二人いて、ムキになって観音峠までは先頭を走る。
　観音峠からの下りでじわじわ離されたが、何とか付いていって、11時間34分で佐賀城・鯱の門にゴールした。打ち上げで散々飲み、ホテルに戻ってまた一杯、そして飲んでる途中で爆睡。

　前日の打ち上げで飲み過ぎ、朝起きたら顔がパンパンに腫れていた。車で北九州に戻り、新春ランに参加した。スタートの10時ギリギリにJR小倉駅に到着。集まったのは16人、佐賀遠征組は疲れた、脚が痛いとか言いながら、負けられんと5人中4人が参加した。ただ会長夫妻は年末の山陰遠征で風邪を引いたとかで、14人でスタートした。
　さすがに足も体も重くて、直ぐに走る気力が無くなった。5km走って高坊のコンビニ着。少し体が温まったからか、それからはちゃんと走れるようになり、先頭グループに付いて行った。自分の調子が良かったというより、先頭グループが正月の体重激増でペースが上がらなかったからのようだ。
　猿喰のコンビニで昼食休憩、その後も先頭グループに付いて行ったが、さすがに椿トンネルへの上りから少しずつ離された。門司港駅前のコンビニで休憩後、最後の門司港?小倉駅間は自由走となる。さすがに先頭グループには付いていけず、ずるずる後退。途中で鼻血も出て失速。最後はヤケになってダッシュしたりしてギリギリ5時間を切ってゴールした。
　佐賀城本丸UMと連チャン、三が日100km超は今回4年目。今までで一番調子が良く結構スピードも上げたような気がしたが、休憩が多かったので平均速度は大したことない。事実、足が痛くてまともに走れず、そのため殆ど休憩を取らずに走った昨年より20分くらい遅れていた。
　ゴール後は恒例、小倉食堂で打ち上げの新年会。その席で、やはりというか、4月から半年交替で「北九州ウルトラランナーズクラブ」会報編集を引き受けることになった。いつもの悪い癖、酔っ払って簡単に引き受け、後でとんでもないことになるのである。

桜島と月

　仕事を終え、13時半過ぎ黒崎駅へ。博多14時半のリレーつばめ、新八代で九州新幹線に乗り換え、鹿児島中央から指宿枕崎線。途中、雪化粧した桜島から大きな月が上ってきた。
　ところが途中から雨、というよりみぞれ。2001年、初フルで菜の花マラソンを走った時が雪だった。寒かったが、あの当時は寒さを苦にせず走るだけのスピードがあった。同じような天気だと、辛い。
　4時間40分で指宿駅に到着。冷たい雨に濡れながら、海上ホテルまで歩いた。今回も、とり正RCメンバーと一緒。早速、夕食。そんな時に1本の電話、あぁまたか。気分はどん底、ヤケになってビール・焼酎を散々飲んで、やけ食い。この後、温泉へ。体重は一気に5kg増。
　こんな状態でまともに走れるはずはない。翌朝起きると、顔はパンパンに腫れていた。

間もなく日の出

　6時過ぎに目が覚めた。雲はまだ多いが、天気は良くなりそう。しかし気分的に落ち込んだまま。取り敢えず着替えて、朝食を摂り、7時半にホテルを出てバスで会場へ。
　アップもせず、スタート地点へ向かう。相変わらず落ち込んだまま、平成21年の初フルなんていう気分の高揚感は全く無い。そして9時に号砲が鳴る。
　スタートと言っても、なかなか動かない。ちょっと歩いて立ち止まり、そしてゆっくり走り出す。いつもはこんな大渋滞でも、ランナーをかき分け歩道を走ったりして無理矢理前に出たのだが、それもせず、ただ大集団と同じペースで前に進むだけ。そんな時にふと、きつい思いをしてまで何で走るのか、なんてことを考え始めてしまった。急に走る気力が無くなった。走りに集中出来ない。最初の5kmはなんと36分、例年に比べ早くも10分近く遅れた。それでもやる気がなく、公民館のトイレに入り、餅まで食って一休み。10kmまでの5kmは38分、自分は一体何をしているのだろうか。池田湖・開聞岳が見えてきても気分は晴れず、5km30分超のまま。20kmで既に2時間を超えた。こんなんでは走る意味がない、止めようかと思った。
　中間点を過ぎてヤケになり、一気にペースを上げた。といっても5km27分前後。先行していたとり正RCメンバー二人を抜くには抜いたが、ゴール直前でまたトイレに入り、ゴールタイムは4時間24分15秒、ネットで4時間21分は昨年とほぼ同タイム。前半2時間23分、後半1時間58分と後半の方が25分早い。一体何をしてたんだろう。

　走ることが辛くなった。いぶすき菜の花マラソン以降、全く練習しなくなり、大会にも参加しなくなった。

　一期一会RS発足の会で、出張料理人を務めることになった。RCではなくRS、労金とサニーでRS、それが一緒になって一期一会RSなのだそうだ。昨年11月、金峰三山山岳マラソンの打ち上げで、このクラブ員の神武さんがダッチオーブンを持っており、一度料理を作りましょうと約束していたのだった。発足の会は18日だったが、仕事が入っており、17日に神武邸で仕込みを開始。18日のマラニックは参加せず、仕事が終わってから宴会に参加することにした。
　食材を積み込み、夕方、宇美町着。早速料理に取りかかる。イノシシ赤ワイン煮込みと豆カレーを煮込みながら、持って行ったイノシシ角煮をつまみに飲んだ。翌朝、グレープフルーツのパウンドケーキを火にかけ、仕事に向かった。
　この一期一会RSには、萩往還などで知り合ったメンバーも多く、実力者揃い。いろいろ参考になる話を聞いたが、印象に残ったのがいぶすき菜の花マラソンの途中で開聞岳に登る話。いぶすき菜の花マラソンのゼッケンに付いているチップで測定するのはゴールタイムだけで、スタートは記録されない。そこで2時間前にスタートして、開聞岳に寄り道しようというのだ。先日のいぶすき菜の花では、走る意味が分からず、走ることが辛くなった。来年、挑戦してみようかな。