キヌヤをスタートして間もなく日付が変わった。この頃から少しペースダウン、先頭グループから脱落した。1時過ぎには笠山に到着したが、冷たい風に乗って時折雪が舞った。何とか笠山まではついてこれたが、順調に走れたのはここまでだった。練習不足と睡眠不足で、どんどん集団から離れてしまう。萩焼会館手前のコンビニには、みんなが食べ終わる頃にようやく到着、何も食べずに直ぐスタート。東光寺でも自分が着くと同時にスタート。辛い。萩駅手前のコンビニでビールとおでんでも買って、萩駅からワープしようかと冗談で言ったが、、、そうしておけばよかった。涙松付近、激しく蛇行。何とか萩有料道路料金所に到着したが、これ以上迷惑はかけられない、ここで一休みするから先に行ってくださいとゆきひろさんに言った。そしてベンチで一眠り。
高津さんに、歩いて行こうやと声をかけられ、萩往還へと入る。悴坂の下り、声が聞こえた。先にスタートしたメンバーの点滅ライトが見える。なんだ、まだそんなに離れていないじゃないか。そう思ったら急に元気が出て、一気に坂を下る。
ようやく追い付いた、と思った瞬間、、、姿が消えた。そして激痛が走った。
橋を踏み外して川に転落したのだった。頭と腕を激しくぶつけ、川の中でしばらく身動き取れなかった。落ちた瞬間に叫んだか水の音がしたか、みんなが集まってきた。落ちたことが恥ずかしくて、一瞬橋の下に身を隠した。しかし冷たい。我慢できず、直ぐ上がった。ウェアも靴もびしょ濡れ、デジカメもどこかにぶつけた上に水没して壊れてしまった。明木まで何とか歩いて一人リタイヤ。寒さに凍えながら、バスを待つこと1時間、新山口行きのバスに乗って、新幹線で北九州に戻った。
翌日、頭と手のX線を撮ったが、幸い骨折はなかった。しかし頭が疼いて、1週間、走るのは休んだ。
この半年間、練習に専念できず練習量は例年の半分以下。今の走力で萩往還を走りきるのは無理と悟った。今の状況でそれを取り戻すだけの練習時間を確保するのは困難。というか、全くの不注意ではあったが今回の転落事故で、戦闘意欲がなくなった。こんな中途半端な気持ちでは、完踏はおろか、崖から落ちて今度こそ大ケガだろう。
ということで、萩往還は一年休もうと思います。そしてボランティアとして参加します。みなさんの走っている姿を見れば、おそらくエントリーしなかったことを後悔するでしょう。その悔しさは、来年にぶつけたいと思います。