| 
        詳しいレースの経過は完踏記にまとめるとして、初の超長距離となった今回の萩往還マラニック250km参戦は、完踏したものの反省点ばかりだった。 
      最悪だったのは、序盤追い風の中でのオーバーペース。一時は豊田湖でのリタイヤも考えた。回復するまで相当な時間を要した。 
      雨対策も十分じゃなかった。三日間これだけ降られるとは思ってなかった。ただ暑くなりすぎず、足を冷やすこともできたので、恵みの雨ということもできる。 
      睡魔も辛かった。雨が降っていたので、眠くなったら道路脇で直ぐ休むというわけにいかなかった。 
      5月2日:瑠璃光寺スタート→豊田湖 
      レース序盤は時折雨が降る程度で、追い風に乗って気持ちよく走れた。しかしこれが落とし穴。調子に乗って飛ばしすぎた。豊田湖のエイドに着いたときは、吐き気がして何も食べられなかった。何とかうどん半分弱を食べたが、1時間休むことになり、序盤からつまずいた。 
      5月3日:豊田湖→俵島→千畳敷→青海島→宗頭→藤井酒店 
      豊田湖を出発して、吐き気と空腹、眠気に襲われた。体が温まらない上に雨も強くなってきた。たまたま道路脇にバス停らしき小屋を見つけ、そこで仮眠を取った。これでだいぶ回復し、食欲も出てきた。夜が明けると雨も上がり、少し暑くなってきたが、川尻岬から再び雨となった。暑くなりすぎなかったのが自分にとっては幸いだった。 
      千畳敷の長い上りは無理せず早歩きで登った。各エイドではゆっくり休みしっかり食べた。仙崎から鯨墓往復はランとウォークを交互に繰り返す走り方で体力を温存した。 
      宗頭には22時に到着し、30分の仮眠を取った。 
      5月4日:藤井酒店→笠山・虎ヶ崎・東光寺→往還道→瑠璃光寺ゴール 
      宗頭を出発して直ぐに土砂降りとなり、せっかく履き替えた靴の中は水浸しになった。股ずれがひどくなり、鎖峠からの下りで右足が痛み出した。痛み止めを飲んだり塗ったりしてだましだまし走っていた 
      往還道に入った頃、足の痛みは極限に達し、平地も走れなくなった。雨のせいで足の裏がふやけていたが、幸いマメは全くできなかった。そのため往還道では水たまりを走り、足を冷やすようにした。これが功を奏したかどうかわからないが、最高点・板堂峠を越えてからは痛みがかなり和らぎ、往還道を下って天花畑から瑠璃光寺まで休むことなく一気に走り、45時間31分33秒でゴールした。 
      ゴールした瞬間は何とか辿り着いたという安堵感だけだった。足も体もボロボロで、感動は湧いてこなかった。早く風呂に入りたい、早く横になりたい。 
      来年は仕事があるので140kmにするつもりだったが、もう一度この難コースに立ち向かいたいと思い始めた。
       
      詳しい完走記と写真集は  萩往還マラニック250km完踏記
       萩往還マラニック完踏証 
       |